9/26に東京(汐留)で開催された、
D2CRさん主催のセミナー「Androidアプリマーケティング最前線!LINEフリーコインの現状など!」に参加してきました。
LINE取締役の出澤さん、
メタップス代表の佐藤さんの二人が講演をされました。
本記事では第一部の「LINEフリーコインの現状」について、
参考になったポイントをまとめたいと思います。
LINEの近況について
9/25LINEが大幅アップデートを行った。
ビデオ通話(両os&pc対応)、10秒の動画編集が出来る機能(iOSのみ)が追加。
世界2億ユーザーを突破(7/21)
世界2.5億ユーザー突破(9/17)
成長角度は伸びていて、
直近ではインド・南米などで伸びている。
各国のユーザー数
5つの国で1,000万人を超えている。
日本:4,800万人
台湾:1,700万人
タイ:1,800万人
インドネシア:1,400万人
スペイン:1,500万人
台湾は人口が2,300万人中1,700万人がLINEユーザー、人口カバー率的には日本以上。
タイの利用率もかなりホットな状況。
LINEアプリDL数
コミュニケーションツールだけでなく、
ポータル化・総合プラットフォーム化をここ1年で進めてきている。
LINEcamera 4,000万DL
LINEPOP 3,000万DL
LINEウインドランナー 1,000万DL
LINEPLAY 1,000万DL
LINEBubble 2,000万DL
LINEポコパン 1,000万DL
日本国内のみ提供アプリでは、
LINE占い、LINE漫画などガラケー時代に流行ったコンテンツも伸びている。
重要なポイントとしては、
LINE系サービスをだしたからといっても必ず当たるというものではない、失敗例は多くある。
1つ1つのアプリに対して魂をこめたものをつくるのは大前提。
LINEの国内ユーザーについて
国内利用者は4700万人超えている、
アクティブ率(DAU)は2500万人以上。
AndroidのLINEユーザーも多い。
DAU1500万人(Androidのみ)。
ユーザー属性
性別:男女比半々
年齢:
10〜20代が多く使っていると思うかもしれないが、
実は30歳以上が55%を超えている。
職業:
会社員・主婦・パート・アルバイトなど、
可処分所得がある方も多い。
居住地:
ほぼスマホ普及率の統計通りで全国。
アクティブユーザー:
20〜30代男女がアクティブ率が高い
40代以上は若干アクティブ率下がる。
利用者総数でいうと年代別でバランスは良いが、
アクティブユーザーでいうと10〜30代。
ゲームユーザーとも合致してくる。
LINEフリーコインについて
LINEフリーコイン2013年6月にリリースした。
アプリをDLしてくれたユーザーにLINEコイン(スタンプが買える)をプレゼントするというリワード広告。
サービス概要
インセンつきのリワード広告
Androidのみ。
有料アプリは対象外。
成果地点はDL後の起動。
成果測定はSDKで行う。
国は、日本・台湾・タイ・インドネシア・マレーシア。
最初は日本だけでスタートしたが、すぐにタイと台湾で開始。
インドネシア・マレーシアは最近(9月)スタートした。
日本のデベロッパーが、
海外でアプリを訴求したいときにも使用可能。
コンセプト・掲載案件数
LINEフリーコインについては、
週に1つ、2つクオリティの高いアプリを案内するというコンセプト。
月曜と木曜に1アプリずつ紹介する。
枠数としては月8〜10枠の商品。
LINEフリーコイン出稿アプリについては、
非常にダウンロードの消化スピードが速く掲載2時間で案件終了することも。
「LINEフリーコインがはじまったと聞いたけど一回も見たことない。都市伝説じゃないか。」
とTwitterでつぶやかれていたりするが、
実態は消化が早くすぐなくなってしまっている。
LINEフリーコインユーザー
ユーザーはLINEフリーコインで紹介されているアプリをDLすることで、
LINEのコインがもらえる、使い道としてはLINEスタンプ。
普通のリワード広告だと、
ゲームユーザー・濃いゲーマー層だったり、
ポイント目的の人が多くなるが、
LINEのスタンプは汎用性が高いアイテムなので、
参加者のすそ野が広くなるのが特徴。
LINEで有料でスタンプを買う層は2割くらい。
ユーザーに還元するコインも高めに設定しているので、
アプリを3〜5個DLするとスタンプが1個もらえる。
スタンプ1つもらえるまでの障壁を低く設定している。
ユーザーメリットを大事にしている。
LINE側の押しつけ・広告主のやりたいことだけの広告商品はやらない。
ユーザーが喜んでくれるもの。コミュニケーションの導線を邪魔しないものというコンセプトで広告商品をつくっている。
フリーコイン待ってたよ
— 世界三大無口の違和感の理由 (@nae_seedling) August 16, 2013
フリーコインで105ポイントたまったからラインのスタンプ1個買えるんだけどなにがいいかなー
— さきむち (@sakimuchi3) September 5, 2013
やっふぃー!フリーコインGET♪
— ayumi (@hanayumi_) September 19, 2013
フリーコインのコンセプト3つ
・短期間で大量DL
・ピュアユーザー
・世界展開
短期間で大量DL
フリーコイン時速(max)
日本30,000DL
台湾40,000DL
タイ500DL
初速が一番早い。
日本と台湾では一日20万DLくらい消化可能。
Android向けでは、この消化ボリューム・スピードが出せる唯一の媒体。
当然、GooglePlayのランキングにも効いてくる。
ピュアユーザー(効果事例)
事例:9/5にLINEフリーコイン実施した「究極キャッスル攻防戦」(IGG)
掲載したことで総合最高2位、
ゲーム無料1位
グロッシング(売上)も非常に伸びている。
今までのAndroidのリワード広告は、
「新着無料ランキングをどこまで伸ばせるか?」だったが、
LINEフリーコインはDLボリューム多いので、GooglePlay総合ランキングにも影響を与える。
ランキング上位に入ることで、
オーガニック流入も相当数入ってくるのこともメリット。
「究極キャッスル攻防戦」ではこの期間にLINE以外のプロモーションも行っているが、
実際の獲得ボリュームはLINEが8割。
フリーコイン目当てで始めた究極キャッスル攻防戦にどハマり中( ̄∀ ̄) 誰かやってる人いる?笑
— ちゃき (@chaaaaki0809) September 23, 2013
lineのフリーコイン目当てでやった究極キャッスル攻防戦結構面白い♪
— 本田 幸太郎 (@roto6atare) September 21, 2013
事例:マジモン(NHN PLAY ART)
翌日の継続率が通常リワード媒体の10倍。
3日目のDAUも施策前の3倍。
スタンプが欲しい一般ユーザーが多い分、
通常のリワード媒体に比べてユーザーの質が良いと推測している。
ゲームの種類・施策内容によっても大幅に変わるので、
アプリの内部施策とセットで考える必要がある。
チョコボのスタンプ可愛い(ノ´∀`*) またフリーコインのキャンペーンやってほしい…… pic.twitter.com/NJBiXmKka5
— key@きー (@nyannyan7211) August 23, 2013
フリーコインでお金たまったから スタンプ買えた〜♡ pic.twitter.com/Mz07DdIiS4
— みほ (@miho04241) September 5, 2013
世界展開
日本のスマホ普及率は実は非常に低い。
スマホのデータ通信プランは日本では定額制が多いが、台湾も定額制が多い。タイも伸びている。
台湾などタイもスマホの通信環境は整ってきている。
台湾やアジアはDLが多くても売上につながるか。
台湾はGoogleplayの売上が急速に上がっていて、
Appannie発表の各国のGooglePlay売上ランキングでは、
台湾は8位(6月)⇒4位(7月)に順位を上げている。
(参考記事:日本のアプリは台湾でも人気!?AppAnnieによる世界の最新アプリマーケット情報)
参画するゲーム提供会社も増えているし、
ユーザーの課金額も伸びている。
フリーコインは7月に開始したが、台湾では20アプリ以上が出稿。
実は日本より台湾のほうが出稿企業が多い。
それくらいの投資をしてもペイするマーケットの裏付けなのでは。
台湾のLINEフリーコインの出稿広告主は、
中国本国のゲームデベロッパーや台湾の内資のデベロッパーが多い。
4-6月のLINE海外売上率は約20%。
その中で牽引しているのが台湾とタイ。顕著に伸びている。
Androidはアメリカ・韓国・日本の3国が強かったが、
台湾が熱くなってきていて、その次にタイに飛び火していくと予測している。
これからアジアはホットな市場。
LINEフリーコインの価格とロット
出稿価格(日本)はゲーム250円、ブランドアプリ200円。
最少2万DL〜最大20万DL
まとめ
・一日で20万DLを実現できるスケール感。
・通常のリワード広告よりは恐らく効果が高い。
・アプリの施策内部とセットで考えることが必要。
海外では台湾が激戦区になってきていてゲームの参入が進んでいる。
台湾では日本と同じくパズルやRPGアプリが人気。
タイにはまだそこまで到達していなくカジュアルゲームが人気。
今後1〜2か月で勢力図も変わってくるのではないか。
Q&Aコーナー
日本maxで時速3万DLということだが、曜日とか時間は関係ある?
開始時間は固定で日本時間11時。
出した時間の1時間後くらい12時代がDL多く、そこから下がっていくイメージ。
曜日は特に違いがない。
出稿企業のゲーム系・非ゲーム系の割合は?
ほぼゲーム9割ゲーム。
ゲームはROIが課金が見えやすいというのもあるでしょう。
タイではタイ現地のグルメサイトとかもあった。
ゲームの中では国にもよるが、
割とLINEユーザーにあったようなの世界観パズルゲーム・カジュアルゲームが、
DLしてもらうための障壁は低そうだと感じている。
実施したい場合いつできる?在庫はどのくらいある?
日本だとまだ在庫に余裕はある。
実施までの時間はSDKの組み込みをする必要があるので、そこにかかる時間次第。
手慣れた会社であれば実施まで最短10日くらい。
2〜3往復かかる感じだと3週間とかかかるかも。
1日に1つしか紹介しないとのことだが、同日でかぶった場合は優先順位は?
先着になります。
リワードでアプリDLするユーザーの性別はどちらが多い?
個人情報をとっていないので読みづらい。
かわいい系のゲームアプリはDL消化早かったりするので、
女性のほうが若干多いのかなというくらいの感覚。
「LINE占い」など個別アプリの中にフリーコイン入れるという動きはある?
現時点ではそういった話はないけど、
今後可能性はあるかもしれない。
広告出稿費用も意外に高くないLINEフリーコイン。LINE本体の広告枠の値段みたいに、もっと高額だと勝手に思っていました。テレビCMうつならLINEフリーコインやるべきだとおもう。リワードの特性上iOSは難しいのですねAndroidオンリー。
リワード広告「LINEフリーコイン」は取扱い代理店経由で出稿が可能とのこと。
本セミナー主催のD2CRさんも正規代理店の1社、ご興味を持たれた方は問い合わせをしてみてください。
※第二部メタップス代表佐藤さんによる「競争激化のGoogle Play向け 広告コスト最小化戦略」の講演まとめは以下の記事にてどうぞ。
・GooglePlayは競争激化!メタップスが教えるAndroidアプリの広告コスト最小化戦略