アプリ特化SSP「アドフリくん」運営のADFULLYさんに、「動画インタースティシャル広告」をつかいこなす7つのコツを聞きました。
※本記事は株式会社ADFULLYより、依頼を受けて執筆したPR記事です。
※株式会社ADFULLY 代表取締役 小室喬志さん
1、アプリの「すごく区切りがよいところ」に導入
「動画インタースティシャル広告」というのは、画面全体に「CM動画」が流れるようなタイプの広告のことです。
そのため「表示タイミング」に関しては、気を配らないといけないと考えています。あまり乱暴に入れてしまうと、ユーザーのストレスにつながってしまうためです。
ポイントは、アプリ内で「ユーザーの行動が終わったとき」など、人間の集中力が解放されるタイミングで表示すること。これだけは絶対に押さえておいてください。
2、生データで見る「動画インタースティシャル」の収益性
やはり、アプリデベロッパーのみなさんとしては、「動画インタースティシャルの収益性ってどれくらいなの?」というところも、気になっているのではと思います。
そこで「アドフリくん全体」での、収益性データを調べてみることにしました。
結果、12月の「動画インタースティシャル」の収益性は、eCPMで641円でした。また11月と12月で比較すると1.3倍に成長していました。
12月に関しては「時期的要因」もあるかと思いますが、これから中長期的でみても、大手企業の動画広告出稿が増える可能性を考えると、まだまだ収益性が伸びていくと考えられます。
※「動画インタースティシャル」は2016年11月から提供開始。
それから、「アドフリくん」を導入しているアプリでの、「静止画インタースティシャル」と「動画インタースティシャル」を比較した、収益性データも調べてみました。
アプリによっても幅はあるのですが、動画のほうが収益性が高くなるケースがほとんど。eCPMでいうと300〜1,500円におさまることが多いです。
※クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 炎のカスカベランナー!!(iOS/Android)
※You勇者 HIKAKINとSEIKINとRPG (iOS/Android)
※ゆっくり育てていってね!(Android)
※この星を消す…ッ!!(Android)
中には、「静止画インタースティシャル」から、「動画インタースティシャル」へ変更したことで、eCPMが10倍になったり、売上が2~5倍まで向上したアプリもあるくらいです。
ここまで上手くいっているのは、SSPを入れることで「動画広告」の在庫切れをなくし、最適に広告表示できているから、という理由もあると思っています。
3、「インセンティブ」をつかい完全視聴率をあげる
おもしろい「動画インタースティシャル」の実装例として、完全視聴したユーザーには「インセンティブを付与する」という手法もあります。
「麻雀昇龍神」というアプリでは、動画広告を最後まで見てくれたユーザーには、「コイン」をプレゼントすることで、完全視聴率を70%まで上げることが出来たそうです。
さらに「広告スキップ」したユーザーには、ダイアログで「最後まで見るとコインがもらえるよ」と伝え、次回の視聴を促進するような工夫もされていました。
このアプリでは、もともと「動画リワード」も実装されていたのですが、うまく併用することで「完全視聴回数」を積み上げ、アプリ収益を伸ばすことができました。
4、「ユーザーのストレス」を減らす工夫
ユーザーのストレスを減らす工夫として、「動画インタースティシャル」を表示する前に、ワンクッションを入れるというのも、ひとつの良い方法だと考えています。
たとえば、「ポケットガールストーリー」というアプリでは、動画広告が再生される前に、キャラが登場して「これからCMです」と伝えることで、ワンクッションを入れています。
ほかにも、「俺の校長3D」というアプリでは、まだ実装はされていないのですが、動画広告を再生するまえに「テロップ」をだすことで、ユーザーの印象をやわらげる工夫をされる予定です。
https://twitter.com/sn630/status/803179817189244928
※実装イメージ動画 俺の校長3D(iOS/Android)
こういったイメージで、動画広告がはじまる前に、ユーザーに「これからCM動画が流れますよ」と一言伝えるだけでも、印象が変わってきます。
5、「動画インパクト」へのリスクヘッジ
アプリに「動画インタースティシャル」を入れた結果、ユーザーからご意見がきてしまったら、「スキップまでの秒数」などを調整することも可能です。
具体的に「アドフリくん」としては、以下3つのステップでの、リスクヘッジ対応を行っています。
・デフォルト:動画は「5秒後にスキップ可」という設定
・リスクヘッジLevel1:動画は「0秒でスキップ可」という設定に変更
・リスクヘッジLevel2:動画をストップし「静止画インタースティシャル」へ変更
※「アドフリくん」を実装している場合は、いずれの設定にもメール連絡ですぐに変更可。
実際は、「デフォルト設定」で問題ないケースがほとんどなのですが、中には「不安だからレベル1からはじめたい」という方もいらっしゃいます。
また、もしどうしても心配な場合は、いま出している「静止画インタースティシャル」の表示を、2割だけ「動画インタースティシャル」に変えてみる、という感じで様子見してみるのもオススメです。
6、「脱出ゲーム」に広告実装するときのコツ
最近、ランキング上位にも増えてきている、「脱出ゲーム」の広告実装例についても、簡単に紹介したいと思います。
まず、定番になっているのが「ヒント広告」。これはゲームの「ヒント」と引き換えに、動画リワードを見てもらうような広告の入れ方です。
それから、意外と収益につながるのが「パネル広告」。これはゲーム内の「テレビ画面」などに、はめ込んでつかわれることが多いです。
「動画インタースティシャル」については、ひとつ脱出して次の章などに進むときに、「続きはCMのあとで」という風に入れると自然な印象になります。
7、「動画リワード」も併用してつかうとよい
最近は「動画リワード」をつかいこなして、収益化に大きく成功するアプリが、たくさん出てきています。
そのため「動画インタースティシャル」と、うまく併せて活用いただけると、より収益性をあげられる可能性が高まるはずです。
とくに「動画リワード」の実装方法として、すごく上手だと思ったのが、コンティニューと引き換えに、ゲーム終了後に、動画を見てもらうような入れ方です。
これなら「ユーザー体験」をジャマすることなく、動画広告を見てもらえます。今後このタイプの実装を採用するアプリも、増えてきそうだと感じています。
最後に
カジュアルゲームの収益性を、これから大きく跳ね上げていくには、以下の2つがポイントになると考えています。
ひとつは、課金と広告を標準実装した「ハイブリッドアプリ」をつくっていくこと。そのためには、課金と動画広告を両立させることが必要です。
もうひとつは、テレビCMに予算投下しているような、ナショナルクライアントが、当たり前にカジュアルゲームに出稿してくれるようになること。
どちらも遠くない未来に実現したいと思いますが、とくに後者については、どれだけ「動画広告」がアプリに普及するかがカギになってきます。
いまはまだ動画広告の黎明期なので、その実装はまさに「チャレンジ」です。ぜひ、みなさんと一緒に挑戦をしながら、カジュアルゲームの未来をつくっていきたいと思っています。
アプリ特化型のSSP「アドフリくん」
https://adfurikun.jp/adfurikun/
【前回の記事】eCPM1,000円超えも続々、「動画インタースティシャル」のつかい方と収益データ。
https://appmarketinglabo.net/adfurikun2016/
取材協力:株式会社ADFULLY
広告企画:アプリマーケティング研究所
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