女子大生に「ナイトプールの話」を聞いてみました。ナイトプールに仕掛けられた「女子の欲求」を満たす工夫とは…??
1、ナイトプールの「プレオープン写真」がインスタで拡散されまくる。
女子大生:
わたしは、東京プリンスホテルの「Cancam」とコラボしてるナイトプールに、1泊二日の「宿泊プラン」に女子3人で行ってきました。
きっかけは、インスタで「プレオープンの写真」を見たことです。プレオープンに招待された「モデルの写真」がインスタにぶわーっと流れてきて。笑
プールの装飾もかわいくて、「フォトスポット」や「フロート(浮き輪)」もたくさんあったので、そこに行ってみようとなりました。
とにかく「プレオープンの写真」の勢いがすごかったんですよ。だから「モデルのインスタ」で知った人は、かなり多かったんじゃないかな。
※モデルのインスタから拡散がはじまっていた。
※気になったプールは「タグで去年の写真も見てみる」とも言っていました。ハッシュタグで「体験がアーカイブされる」のはインスタの特徴。
2、ナイトプールは「ぷかぷかパシャパシャ」する場所。
女子大生:
ナイトプールには、ぷかぷかパシャパシャしにいくんです。フロート(浮き輪)に乗っかりながら、可愛い写真がとれたら嬉しいなあ、っていうことです。笑
だから、ナイトプールにはスマホを持って入ります。女の子たちはみんなスマホを「防水ケース」とかに入れて、パシャパシャしていました。
やっぱり、写真って重要ですよね。わたしも防水ケースと自撮り棒を持って行って、なんだかんだインスタにも投稿しましたから。
ナイトプールには「写真目当ての子が多い」というのは間違いないと思います。
※客層は「大学生〜20代女性」がメイン。9割が「女子グループ」で、1割が「カップル」だったそう。
3、プール内では「自撮り女子」たちに謎の結束力が発生する。
女子大生:
ナイトプールには「自撮り女子」が集まっていて、みんなの目的が一致している分、プールに謎の結束力が生まれていました。笑
フロートに乗っている人を、周りの人が「撮りましょうか?」って親切に撮ってあげたり、後ろからフロートを押さえてあげてたり。
一応、係員の人に撮ってもらうこともできますけど、自撮りに慣れている女の子同士で、協力しあうというパターンが多かったです。
そういうのを、みんな誰に言われるわけでもなく自主的にやっていて、優しくて平和な空間でしたね。
でも、まあ異様は異様ですよね。プールだけどプールじゃない。泳がないし顔もつけない。水着になれるカフェみたいな感覚が近いのかも。
4、特別感のある「浮き輪」は人気だが、優雅には乗ってられない。
女子大生:
フロートは、とにかく「デカくて特別感のあるやつ」が人気で、とくに真珠をもって撮る「貝のフロート」はみんなが並んでいました。
インスタでみると「貝で優雅にプカプカしてる」ように見えますけど、実際は7組くらい並んでる中で、みんなに見られながら自撮りをします。
だから、ちょっと恥ずかしかったし、「みんな待ってるから早くしなきゃ!」みたいな状況なので、実際は優雅さなんて全然ありませんでした。笑
なぜか人気がなかったのは「ピザの浮き輪」です、たぶん「ピザ撮っても可愛くない」と思われているのか、みんなにスルーされていました。
満足度は85点です。もっと、貝とかユニコーンに乗りたかったな。そういうのはプールに1つしかなくて、満足するまで使えなかったんです。
※残り物の「ピザの浮き輪」に乗って撮った写真。
※まるでアトラクションのように、行列に並んで自撮りする。「虹・ユニコーン・貝」は人気があった。
5、ナイトプールに仕掛けられた「写真を撮りたくなる工夫」
女子大生:
ナイトプールには「写真を撮りたくなる工夫」がたくさんありました。一番はさっきの「特別なフロート」と「フォトスポット」が色々あること。
場所的に、後ろに「東京タワーが見える」っていうのも良かったです。東京タワーが入るようにすると、またキレイに写真が撮れるんですよね。
あとは「照明の色」がどんどん変わっていくんです。赤の時間とか青の時間とか。それで「今、色変わったね」って言って、また写真タイムがはじまる。
とくに、黄色は一番映えるので、みんな「黄色の時間」に写真を撮ってましたね。同じように、プールに浮いている「光る玉」の色も変わります。
この「光る玉」はすごい人気があって。ナイトプールって暗いので、「光る玉」があると照明代わりになって、顔がすごく明るく写るからです。
だから、なかなか「光る玉」を手放さない子も多くて。玉を確保するのが大変でした。そういう「盛れる仕組み」もすごいなって思いました。
※写真を撮りたくなるスポットがいろいろある。
※東京タワーの近くなので、角度を変えて写真を撮りたくなる。
※この「光る玉」を考えた人は天才ですよ、と話していました。
6、インスタに「ナイトプールの写真」を投稿するときの心理
女子大生:
わたしは、ナイトプールで300枚の写真をとって、2枚の写真をインスタに投稿しました。気持ちとしては「可愛い水着みて!」って感じですね。
でも、知り合い以外には見られたくなかったので、ハッシュタグはつけませんでした。
ちょっとアレだったのは、ナイトプールの写真あげると「どうせいいねが欲しいんでしょw」みたいに思われそうなところ。それが恥ずかしかったです。
なんだろう…あんまり「あざとい」と思われたくないというか。そういう「逆のあざとさ」なのかもしれないですけど…まあそんな感じ。笑
でも、自分を見て欲しいから、ナイトプールに行くという子もいると思いますよ。
たぶんですけど、インスタに「フロートに乗った写真」をあげてる子は、きっと「可愛い場所に行ったよ」のアピールがしたいんだと思います。
そして、インスタに「自分の水着写真」に、タグをバンバンつけてあげてる子は、「わたしの可愛い顔と体をみて」と言いたいのかなと思います。
7、ナイトプールは「女子の欲求」を満たせる場所
女子大生:
ナイトプールの良さは「手軽さ」と「可愛らしさ」だと思います。これは海にもプールにもありません。値段が高くても許せるのはこの2つがあるから。
海の方が人口密度的には、はしゃげると思います。でも、日焼けもしますし、ナンパもあります。海まで行くのにも交通費がかかります。
サマーランドとかのプールは、女子だけで行くとナンパがめんどくさい。男女で行くとビキニが恥ずかしくて、Tシャツで過ごしてしまったりします。
だから、ナイトプールって他に代わりがないんですよ。海外の「誰もいない海」に行っちゃえば、いっそいいんですけど。それは難しいじゃないですか。
ナイトプールは、女子だけで行っても安心だし、思う存分「可愛いビキニ」を着て遊べるのが、わたしはすごい楽しかったなって思いました。
ナイトプールにも「ナンパしにきてる人」もいたんですけど、そのうち雰囲気に圧倒されちゃって、みんな純粋に遊んでしまっていましたね。
※似ているようだけど、ナイトプールと海では「ユーザー体験」が全然違うのだと。
8、ナイトプールの「宿泊プラン」は何をするのか?
女子大生:
ナイトプールが終わった後は、女子3人で「宿泊プラン」ということで、そのままホテルに泊まりました。
ご飯を食べに行くのもめんどうだったので、コンビニとかで食べ物を買ってきて、ホテルの部屋で食べようということになりました。
そのまま、朝の4時までおしゃべりしていました。それが「お泊まり女子会」みたいで楽しかったです。それで、起きたら朝ごはんを食べて帰るだけです。
ラブホ女子会みたいな感じですね。ラブホ女子会は部屋に「フラワーバス」とか付いていて、そこで写真を撮ったりしますけど、ナイトプールの後の宿泊は、もう写真は撮らないです。
※ラブホ女子会とナイトプールで「満たせる欲求」は似ているのかもしれない。
まとめ
・ナイトプールは「ぷかぷかパシャパシャ」する場所である
・かわいい浮き輪に乗って、スマホで写真をとりまくる
・特別感のある浮き輪には行列ができる(ただしピザを除く)
・「照明の変化」「フォトスポット」写真とりたくなる仕掛けも
・暗いプールでは自撮りが盛れる「光る玉」が大活躍
・ナイトプールは「海じゃ満たせない欲求」が満たせる場所
余談:ひと夏で売上1億円の「ナイトプール」も?
CanCam11月号に、この大学生が行った「CanCamナイトプール」の来場者数が公開されていたので、ざっくり売上を計算してみました(あくまで推測値です)
▼プール入場料の売上
【来場者数:約2万人】×【料金:4,200円】=8,400万円
※女性料金4,200円で計算(男性は6,000円) 7/8〜7/10は女性2,500円など特例もある。
▼宿泊プランの売上
【利用者数:2,700人】×【料金:1万円〜】=2,700万円
※プール来場者の13%が「宿泊プラン」に申し込んだことに。ナイトプールとパッケージにすることで、新しい「ホテル宿泊ニーズ」が生まれた。
※厳密には、宿泊プランには「プール入場料」が含まれるため重複分を引いて、さらに「コラボメニュー」の飲食売上をプラスするなどの必要があると思われます。(なので、参考まで)
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