4歳児が先生に「妊娠(マタニティー)」についてレクチャー。YouTubeから始まる「子どものプロ化」現象と、ユーチューバーが「憧れの職業」なった背景

2017年07月04日 |
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主婦3名に「スマホでYouTubeをよく見る子」の話を聞いてみました。ユーチューバーは憧れの職業…?

※全体を正確に調査したものではありません、あくまで参考までにご覧ください。

1、主婦ハヤマさん(4歳娘、8歳息子)の場合

YouTubeが「ごっこ遊び」をリアルに進化させる。

ハヤマ:
最近、4歳の娘が「お医者さんごっこ」にハマっているのですが、その内容がプロ仕様というかリアリテイがあって、ビックリしてるんですね。

わたしたちが想像する「お医者さんごっこ」って、せいぜいお人形さんに「はい、お注射ですよ」とやってあげるくらいじゃないですか。

でも、いまってYouTubeのおかげで、世界中の「医療の現場」を見ることもできますし、いくらでもリアルさを追求できるんですよね。


※子どもがYouTubeで「音声検索」して、どんどんスマホで知識をつけてしまうのだと。

4歳娘の「お医者さんごっこ」がプロ仕様に。

ハヤマ:
具体的にいうと、うちの娘の「お医者さんごっこ」って、設定がすごく凝っているんです。

注射をするときは、まず腕のところを脱脂綿で「アルコール消毒」して、注射をさしたあとはゆっくり脱脂綿を当てつつ抜いて、一度テープで「仮止め」して固定する。

最後は、絆創膏の上から「かわいいシール」をはってあげると、子供はニコッとして帰るんだよとか、そういう細かいところも再現していて。

さらに、注射も「病気でする注射」と「予防の注射」の2種類あって、今日は予防の注射をうけにいくなど、設定がやけにリアルなんです。笑

そういうのは、すべて「YouTubeの影響」というか、動画をみて一人で学習した知識です。

娘の「お医者さんごっこ」がブームのときは、家のあらゆる人形たちは、みんなマスクや絆創膏をされてしまっていました。


※プロ仕様の「美容室ごっこ」もあって、それは顔パックに「スライム」がつかわれるそう。

YouTubeから小さな「マタニティの専門家」が誕生

最近同じように、4歳の娘が「マタニティ」に興味をもっていて、妊娠についても詳しくなっています。

キッカケとしては、幼稚園で「先生のお腹に赤ちゃんができた」ということで、それをみんなで真似して水筒をお腹に入れて「マタニティごっこ」をやるようになったらしいんですね。

そこから、娘は「出産ってなんだろう?」と興味をもち、YouTubeで「お腹のケア動画」や「出産に関係する動画」を見はじめました

あと、外国のマタニティゲームで、妊娠線にクリームを塗りましょう、お腹に音楽をきかせてあげましょう、そういうのをアプリで体験してみたり。

幼稚園の先生に「妊娠の知識」をレクチャーするまでに。

ハヤマ:
そして、その成果はどうやら幼稚園で発揮されていて、先生に「こうやるといい子が育つんだよ」と教えているそうなんですよ。

先生が言うには、静かに座っていると「つわり、大丈夫?」と気遣われたり、突然「先生一人の体ちゃうねんからな」と諭されることもあるそうです。笑

それから、幼稚園で「お腹が大きいお母さん」をみかけると声かけしたり、お腹の赤ちゃんにお歌をうたってあげるようにもなりました。

そういうのも、YouTubeで学んだんでしょうね。自分で「家族がいたわっている動画」とかを見て、すぐ覚えちゃうみたいです。

スマホの音ゲーがキッカケで「ピアノ」を習いはじめる

ハヤマ:
あと、4歳の娘は「ピアノタイル」というゲームがキッカケで、ピアノの習い事をはじめることになりました。

最初は、ゲームを一本指でやっていたんですけど。だんだん両手の指をつかうようになって、最後は「本物のピアノ」を弾いてみたくなったようで。

おそらく、ゲームで「こういう曲が弾けるようになりたい」という気持ちが生まれ、幼稚園で「本物のピアノ」を見てやりたくなった、という流れだと思います。

学校の宿題は「Siri」に手伝ってもらう。

ハヤマ:
8歳の小学生のお兄ちゃんは、よく宿題をSiriに手伝ってもらっています。たとえば、冬休みの宿題で「お正月のモノを絵に描く」というものがあって。

それを、お正月になるまえに、終わらせてしまいたいと思ったようで、Siriに「カドマツってなんですか?」「オゾウニってなんですか?」と聞いていました

Siriに聞けば、WEBサイトや画像がでてくるので、それを見て宿題をやってしまおうと。笑

でも、親が適当なこと教えるくらいなら「それでいいじゃないか」という気はしますね。もう「親が教える時代」でもなくなっていると感じますし。

2、主婦コイケさん(3歳息子)の場合

将来の夢は「ユーチューバーになりたい」

コイケ:
3歳の息子は、保育園で「将来、ユーチューバーになりたい」と言ったそうです。ユーチューバーというか、ヒカキンになりたいんだとか。笑

周りの子たちとも「ユーチューバーになりたい」と言い合っているらしく、もはやユーチューバーって憧れの職業になってるみたいですよ。

やっぱり、かっこいいんじゃないですかね。いつも見ているわけだから。わたしたちの感覚でいうと「テレビの芸能人」みたいな感じなんだと思います。

「ゲームをつくってみたい」はスマホで身近になった?

あと、最近は「将来、ゲームをつくってみたい」と言いはじめていて。

これは今度、小学校でプログラミングがはじまるじゃないですか。それで、息子に「プログラミングって何?」って聞かれたんですね。

そのとき、わたしが「こういう、スマホのゲームとかがつくれるんだよ」と教えたら、それはぜひつくってみたい、と思ったようでした。


※イメージとしてはこのような感じでしょうか。いまは「テレビよりスマホ派」の子も多く、その影響で「ゲーム/YouTube」が身近なものになっている。

3、主婦ヒサカワさん(5歳娘)の場合

おやつになると「ユーチューバー化」してしまう5歳児。

ヒサカワ:
うちの5歳の娘は、好きなユーチューバーを「音声検索」して、1日に3時間はYouTubeを見ています。

最近は、ユーチューバーになりきって、「ぶどうチャンネル」という架空のチャンネル名をつくり、スマホで動画を撮るようになりました。

口調も完全にユーチューバーなんです。「ぶどうチャンネルの◯◯でーす!」「今日はですね、このおもちゃであそびたいと思います」って。

もう、なんでも実況しちゃいます。「おままごとしま〜す」「お散歩にきました〜」とか。最後は「みてください♪ チャンネル登録おねがいしまぁす♪」って終わる。笑

おやつの時間になると「このお菓子を食べます」「ふわふわして、中にチョコが入ってます、みんなも食べてみてね」と食レポがはじまったり。

ついに「動画を公開してほしい」と言いはじめたので、YouTubeに「非公開」で動画をアップロードだけしてあげています。


※お母さんは週に1回くらい、動画を撮らされているそう。

YouTubeの「ゲーム実況で見たアプリ」をやりたがる

ヒサカワ:
あと、ヒカキンやセイキンの「ゲーム実況」が大好きで、それを見て「このアプリをダウンロードしてほしい」と頼まれることもあります。

最近だと「脱出ゲーム」「神回避」「青鬼2」とかのアプリをダウンロードしたり。そうすると、もう一人で勝手にあそんでいますね。

やっぱり、まだ漢字とかは読めないから、脱出ゲームのヒントを見せて「なんて書いてあるのか読んで」と言ってくることもあります。


※子どもユーザーに向けた「チャイルドローカライズ」的な視点も重要かもしれない(文字よりアイコン、ひらがな表記など)

まとめ

・スマホがあれば子ども一人で「世界中のコンテンツ」にアクセスできる。
・YouTubeをみれば、プロ仕様の「お医者さんごっこ」もできてしまう。
・スマホの音ゲーをやるうちに「本物のピアノ」を習いはじめた子も。
・Siriに「宿題を教えてもらう」という小学生も出現している。
・スマホが身近になって「ユーチューバー」が憧れの職業に。
・ユーチューバーになりきって「おやつを食べる」という子も。
・ゲーム実況から「アプリを落とす」子どもユーザー層が一定数いる。

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