海外AppStoreでアプリを公開していて、
ストアページのローカライズもやらねばと思いつつも、
なかなか手が回っていない開発者さんも多いのではないでしょうか。
本記事では、各国のAppStore上のスクリーンショットやディスクリプションについて、
少し調べた結果をまとめてみたいと思います。
(アプリ本体ではなくAppStoreページについて)
今回は、LINE、LINEcamera、cocoppa、decopic、snapeeeなど、
海外ユーザーの多そうなアプリを調べました。
実は「英語で共通」パターンが多い。
日本以外は、共通で英語を使っているというパターンが非常に多かったです。
韓国に関してはきちんと韓国語に翻訳しているところが多い印象。
海外の有名アプリでも、気合入れて「日本攻めるぞ」という段階になるまでは、
ディスクリプションも日本語に翻訳せず、英語のまま公開しているアプリは多いですし、
「まだユーザーが伸びていない国はとりあえず英語」というニュアンスが強いのかも。
中国・台湾・タイなども英語で公開しているアプリが多いのは意外。
LINE
アプリ名・・・「LINE」で共通。(韓国だけハングル表記)
ディスクリプション・・・日本語、韓国語、英語など各国に翻訳。台湾などアジア圏は英語。
スクリーンショット・・・日本語、韓国語、英語など各国に翻訳。台湾などアジア圏は英語。
LINEは台湾でのユーザーが、
既に1,700万人と多いのに台湾AppStoreも英語。
LINEcamera
アプリ名・・・「LINE camera」で共通。(韓国だけハングル表記)
ディスクリプション・・・日本語、韓国語、その他英語。
スクリーンショット・・・日本語、韓国語、その他英語。
decopic
アプリ名・・・各国でサブタイトルがバラバラ。
ディスクリプション・・・各国の言語に翻訳。台湾などアジア圏は英語。
スクリーンショット・・・日本語、韓国語、その他英語。
サブタイトルがバラバラなのが印象的。
割とシンプルな海外のアプリ名に比べ、
アメリカ「DECOPIC,Kawaii PhotoEditingApp」
韓国「DECOPIC Kawaii 귀여운 사진편집어플」
日本のアプリ名には圧倒的に長い。キーワード地獄。
「かわいい&おしゃれ!文字入れや写真加工はDECOPIC!無料の可愛いスタンプ・フレーム・フィルタでオシャレにデコれるカワイイカメラアプリ」
cocoppa
アプリ名・・・日本語、韓国語、その他英語。
ディスクリプション・・・日本語、韓国語、その他英語。
スクリーンショット・・・日本語、韓国語、その他英語。
上のdecopicを見てもそうなのだけど、アプリ名に「Kawaii」(かわいい)を入れている。
「Kawaii」は1つの世界共通キーワードとして成立しているようだ。
snapeee
アプリ名・・・日本語以外は英語で共通。
ディスクリプション・・・日本語以外は英語で共通。
スクリーンショット・・・日本語以外は英語で共通。
日本よりも確かアジアなどの海外ユーザーが多いsnapeee。
意外に英語で統一されていた。
LINEのスクリーンショット
今回調べたアプリの中で、
唯一LINEに関しては各国のスクリーンショットで、
デザインに少し工夫を加えているようでした。
(ちなみにwechatやwhatsappは全部デザインは共通のようだった。)
日本、アメリカ、韓国、フランス、台湾などを見てみると、
スクリーンショット内につかわれている言語については、
それぞれの国の言語にローカライズされている。
それに加えて、
人物写真のモデルは、アジア系・欧米系の2パターンがあり、
この2種類のスクリーンショットのデザインを使い分けているようです。
欧米系スクリーンショット・・・アメリカ、メキシコ、フランス、台湾、中国、インドなど
アジア系スクリーンショット・・・日本、韓国
ただ、アジア系のスクリーンショットは日本と韓国でしか使われていないようでした。
台湾や中国などは普通に考えたらアジア系のスクリーンショットかと思いましたが、
これはあえてなのか、欧米系のスクリーンショットになっています。
LINEのテレビCMローカライズ
LINEについて調べていたところ、LINEのテレビCMを発見しました。
テレビCMに関しては国ごとにそれぞれ全くのオリジナルでつくられていました、面白いです。
「カップルで使えるんだよ」的な訴求の仕方が多い。メッセンジャーアプリ定着させるには有効なのでしょうか。
国ごとの雰囲気がなんとなくわかるので勉強になります。
インドが無駄に楽しげ。アジアはちょっと昔の日本みたいな雰囲気です。
ロゴの「LINE♪」も国ごとに違うのは驚き。
ここまで国ごとに色があるのを見るとローカライズが大事というのが改めて理解できます。
台湾
ベトナム
東南アジア(マレーシア・フィリピン・インドネシア)
スペイン
インド
まとめ
当初は、国ごとにスクリーンショットデザインを、
細かく分けて作っているアプリもあるかな?と想像して調べ始めたのですが、
割と有名なアプリでもそんなことはありませんでした。
ただ、重要ではないということではなく、他に優先すべきことがあるから、
視覚的に理解できるスクリーンショットのローカライズは後回しになっているということかも。
現状、相対的にみた限り、
アプリストアページのローカライズについては、
・アプリタイトル・ディスクリプションをローカライズ
・スクリーンショットの中の言語を翻訳
まで対応すれば十分といえそうです。
ちなみに、各国のアプリストアのURLの見方ですが、
https://itunes.apple.com/jp/app/line/id443904275
URL内の「jp」の部分を国名に変更すると(韓国ならkr、アメリカならukなど)
各国のアプリストアのURLにすぐ切り替えて見ることが出来ます。
https://itunes.apple.com/kr/app/line/id443904275
https://itunes.apple.com/uk/app/line/id443904275
これをうまく使って、
ローカライズを行う時まずは、
「同ジャンルで既にグローバル展開しているアプリが、どうローカライズ対応しているか?」
を事前に調べてみるとヒントが得られそうです。
アプリの海外展開時のノウハウやマーケティングに関しては、
ポテンシャルが高い割には、ほとんど情報が落ちていないように感じますので、
今後、積極的に調べていきたいと思います。