クーポン施策の購入率アップの罠、イベント来場者をアプリへ送客など、800万ダウンロード「Creema」が語るECアプリの地道な改善と「KARTE for App」の活用法

2019年09月30日 |
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800万ダウンロードのハンドメイドアプリ「Creema」さんにお話を聞きました。

※本記事は株式会社プレイド(KARTE)より、依頼を受けて執筆したPR記事です。


※株式会社クリーマ 高島 潤一朗さん

「Creema」について教えてください。

高島:
ハンドメイド作品のマーケットプレイスです。利用ユーザー数としては月間訪問数1,400万人以上、アプリは累計で800万ダウンロードされています。

登録いただいている作家さんの数は15万人、800万点のハンドメイド作品が、Creema上に出品されております。

作品に込められた作家さんの想いや技術に魅力を感じたり、ここにしかないユニークなアイテムとの出会いを求めて、お客様がお買い物をするようになっています。

オンライン×オフライン施策(O2O施策)

高島:
オンラインとオフラインをまたいで、ユーザーと作家さんとの繋がりを創り出していくような、施策に注力しています。

2019年7月に、Creemaで主催した「ハンドメイドインジャパンフェス」というイベントにも、数万人の方にご来場いただきました。

このようなオフラインイベントに来た人にも、アプリをつかってもらえるように工夫しています。

実施した施策は具体的にどのようなものですか?

高島:
数多くある魅力的な作品から、自分にあったものを選んでいただく「宝探し」というイベントのテーマとあわせて、会場で「トレジャーハンティング」をテーマにした紙のスタンプラリーを実施しました。

そしてスタンプを集めるとアプリで「プレゼント抽選」に参加できるという施策を行いました。ちなみにプレゼント抽選の1等は、出展している人気作家さんの作品が当たるというインセンティブを用意しました。

そうすることで、会場をたのしくまわってもらいながらCreemaのアプリを自然にダウンロード・そして利用してもらうということができます。

施策の結果としては、イベント2日間のダウンロード数は通常よりも明らかに多い数値となり、ハンドメイドや手作りの作品に関心のあるユーザーを、オフライン連携により一定数増やすことができたのではないかと考えています。

なるほど、他にはどうでしょうか?

高島:
また、イベントの開催前には、アプリ上にいるユーザーに、オフラインのイベントにも参加していただけるような施策も行いました。

具体的には、イベント出展する作家さんのページに「イベント情報とブース番号」を記載して、イベントに興味を持ち、来ていただきやすくするような訴求を行いました。

この施策はABテストにより「イベント来場率が高くなる」という結果が出ました。

いま話していただいたような施策は、KARTE(カルテ)を使ってやられているんですよね?

高島:
KARTEで、施策から分析のところまで回しています。オフラインとオンラインをまたいだ施策も、KARTEを使うとテンプレート等をつかって簡単に実装できます。

プロモーション担当だけでも、アプリ上にポップアップを実装できたり、数値分析までできるのも便利なところだと思います。


KARTE・・・ユーザー分析、ポップアップ表示や、セグメント配信など、様々なことができるマーケティングツール(CXプラットフォーム)

どうして「KARTE」を使おうと思ったんですか?

高島:
ひとつは、ユーザーに合わせた施策を打ちたかったから。それぞれの人に適切な情報を出すような施策を、これまでは一部でしかできていなかったという背景がありました。

KARTEを使うことで、取引データとアプリのユーザーデータを連動させ、より精緻なセグメントに基づく施策ができるようになります。

もうひとつは、リアルタイムに施策を打つことで、ユーザーの体験を向上させたかった、という狙いもあります。

具体的には、アプリ上でたったいま購入したユーザーに、その人に合ったクーポンを出すような施策をイメージしていました。

KARTEを選択したのは、他ツールと比較すると価格は高かったものの、自社の取引データとの連携やリアルタイム解析、コミュニケーション施策のカスタマイズ性など、実現したいことに必要な機能が揃っていたためです。

※KARTEの月額料金は「UU数」によって変動するとのこと。

「KARTE」をつかってやった施策や分析

それ以外に、「KARTE」をつかってうまくいった施策があれば教えてください。

高島:
例えば、一度購入していただいたユーザーさんに対して、クーポンを付与させていただくことがあります。クーポンを付与すると購入率は上がるのですが、購入単価が下がるということも起こり得ます。

「クーポンあるから買おう」という思考になることで、そうであれば「安い商品を探してしまおう」という方が増えるのは想定できますよね。

そこで、KARTEで「クーポンと特集ページ」をセット訴求することで、購入率を高めるクーポンの恩恵を受けつつも、購入単価を多少ながら改善できたことがありました。


※ただ闇雲にクーポンだけ提供すると、購入率は上がったとしても購入単価が下がってしまう、ということが起こってしまう可能性がある。

逆に、うまくいかなかった事例があれば教えてください。

高島:
「いまこの作品を何人が閲覧中です」という表示を行ったところ、購入率は上がったのですが、購入単価が下がってしまう、ということが起きました。

この結果から考えたこととして、急かして買ってもらうよりも、Creemaのアプリをゆっくり見て回ってもらうことこそがユーザーのお買い物体験の価値向上、そして購買単価の向上につながるのではないか、という仮説を持っています。

まだ実験段階で、カテゴリによっても大きく変わるので、これから数字を見ながら検証したいと思っています。

「KARTE」ならではの、ユニークで役に立つ機能があれば教えていただけますか。

高島:
個別のユーザーがいま何をしているか、リアルタイム分析する機能があるのですが、それを見てるとユーザーさんの理解が深まると感じています。

たとえば、Creemaでは「最初に探してるもの」と「最後に購入されるもの」が、すごく離れているケースが結構あったりします。

具体的には、はじめは「結婚式の髪飾り」を探してたのに、最終的には福島県特産である「赤べこ」の普段使いをするようなアクセサリーを買う人がいました。

ここからわかることとして、Creemaのようなサービスの場合、ニーズに対してロジカルに「これを買うべき」と、強引に作品をぶつけるだけでなく、気持ちよく探索をしていただくということもある程度は重要なのではないかと考えています。

ユーザーの行動データを見ていると、そういった気づきも得られて施策のヒントにもなりますね。


※ひとりひとりのユーザー行動をリアルタイムで分析できる。

KARTEの担当者にきく「知っておきたい成功事例」

ここからはKARTEの担当者に、KARTEの活用事例を教えてもらった中から、おもしろかったものを4つピックアップして紹介します。


※株式会社プレイド 杉浦 椋太さん、阪 茉紘さん、柏原 勤さん

事例1、課金ユーザーのよくつかう機能を訴求などして「課金率を60%アップ」

柏原:
テレビ東京さんの「テレビ東京ビジネスオンデマンド」では、KARTEのポップアップを活用することで、アプリの課金率を改善しました。

ひとつは、有料だと気づかない人もいるため、アプリの最初に「有料サービスである」ということを、ポップアップで伝えるようにしたこと。

また、課金ユーザーによく使われる、倍速再生やダウンロード機能を、ポップアップで訴求するようにして、課金率を60%改善できたそうです。

事例2、転職スカウトをSMSでリマインドして「返信率を3倍に」

杉浦:
求人メディアの「Green」さんでは、企業から求職者へのメッセージを、KARTEの機能をつかって「SMSでリマインド」しているそうです。

この施策の背景としては、サイト上のお知らせ通知や、メールアドレスへの連絡だけでは、求職者が気づけないケースも多いからだとのこと。

この施策の成果は大きく、SMSでリマインドしたことで、メッセージの開封率が1.5倍に、返信率のほうも3倍に、大きく改善されました

PCで通知を送ってしまうと、会社で周りに「転職のこと」を知られて良くないこともあるため、スマホのSMSとの相性はよかったそうです。


 

事例3、ポップアップで「サムネABテスト」記事にのせる画像を決める

杉浦:
アウトドアブランドの「CHUMS」さんでは、KARTEのポップアップで「サムネイル」を出し分けてみて、クリック率の高かったものを記事コンテンツに掲載しています。

それをくり返すことで、モデル写真よりもブツ撮りのほうが「クリック率が1.5倍高い」という、反応のいい画像の傾向もわかったそうです。

事前に、ポップアップで「ABテスト」を実施して、ユーザーさんの反応を見てみることで、サイト改善に役立てているということですよね。

事例4、LINE@のメッセージを出し分けて「ブロック率を半減」

阪:
最近になって、KARTEをつかって「LINE@」を配信しているという、企業さんが増えています。

なぜかというと、KARTEでサイトやアプリのユーザーデータとLINE@を連携させると、お客さんによって最適なメッセージを出し分けられるためです。

たとえば、スポーツメーカーのミズノさんは、野球の商品を買った人には野球の情報を、サッカーの商品を買った人にはサッカーの情報を、LINE@で配信しています。

ほかには、住宅会社のフリーダムアーキテクツデザインさんは、住宅展示会の情報を「そのエリアの周辺ユーザーのみ」に配信されています。

関係ないエリアの人に「意味のない情報」を送らないことで、LINE@ブロック率も半分に(20%→10%)することに成功したそうです。

KARTEからのお知らせ

プレイドでは、2019年10月16日に「APP DIVE」という参加無料のイベントを開催します。「APP DIVE」はアプリのグロースに大切な要素を学ぶ場を企業横断的に提供する場です。
https://eventregist.com/e/appdivevol2

今回はクックパッドマート、エリクラ、Toreta nowと新規アプリとして参入し急成長している、アプリの担当者を迎えます。

異業種ではありますが、新規アプリという共通項を持つ、それぞれのアプリが実際に直面した「しくじり」を中心に議論を行います。ぜひご登録ください。

こちらからは、第一回目の様子をご覧いただけます。
https://blog-plaid.com/event/5737/

KARTE:https://karte.io/

取材協力:株式会社クリーマ、株式会社プレイド
広告企画:アプリマーケティング研究所

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アプリマーケティング研究所編集部 アプリのマーケティングメディアです。アプリの売上を伸ばす施策やデータが学べるマガジン「月刊アプリマーケティング」もスタートしました。最近の記事は新サイトにて更新しています。取材申請はコチラのページから。
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