「世界収益トップ3にパズドラ・モンスト」「日本のノンゲームアプリの収益トップ3はLINEが独占」AppAnnieによるアプリ市場7つのトレンド。

2015年04月27日 |
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今回はD2CRさん主催のセミナー「2015年はこのゲーム会社に注目せよ」から、AppAnnie カントリーディレクター 滝澤さんの講演まとめをお届けします。

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アプリ市場、7つのトレンド

トレンド1:GooglePlayのダウンロード数は、AppStoreより約60%多い。

世界でのダウンロード数でみると、GooglePlayの成長率の角度が高い。GooglePlayはiOSよりも60%ほどダウンロード数が多い

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トレンド2:収益ではAppStoreが約70%上回っている。

収益で比較するとAppStoreが約70%上回っている。昨年と比べても差はあまり縮まっていない。GooglePlayはダウンロード数は強いが、収益ではAppStoreに勝てていない。

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トレンド3:中国のアプリダウンロード数は、実質世界一。

2015年1月の国別ダウンロード数。中国は「GooglePlayのデータがない状態」で世界2位になっていて、実質的には中国がダウンロード数では世界1位と推測される。

注目の国は7位のトルコ、GooglePlayが中心となり、昨年比で5割くらい伸びている。トルコは「西洋とアジアの真ん中」ということもあり、ランキングには欧米とアジアのタイトルが入り交じっている。

トルコでは定番の「クラッシュ・オブ・クラン」「Game of War」などが強いが、現地企業の「OKEY」というアプリ(麻雀のようなゲーム)もMAU400万人くらいいたりする。

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トレンド4:収益でみると、世界2強は日本とアメリカ。

2015年1月の国別のアプリ収益。世界1位のアメリカと、2位の日本はほぼ同規模。アメリカはAppStoreが強く、日本はAppStoreとGooglePlayが拮抗している。

注目の国としては、圏外から10位に初ランクインした台湾。台湾はGooglePlay中心の市場だが、実は最近についてはiOSが非常に伸びている。

台湾のアプリ市場の規模は、日本の10分の1くらい。だいたい「日本の200位くらいの売上」=「台湾の50位くらいの売上」というイメージ。伸び率は日本と同じくらい勢いがある。

台湾でいま1位のタイトルは、韓国企業のNetmarbleの「Everybody’s Marble」。(※日本ではLINEから「ゲットリッチ」という名前でリリース)

台湾で成功している日本のゲーム(売上50位以内に入っているタイトル)は、パズドラ・チェンクロ・モンスト・ドラゴンポーカー・白猫など。

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トレンド5:新興国のダウンロード数が成長中。

アプリストア大国(日本・韓国・アメリカ)はここ1年で収益が大きく伸びた。BRICS(ブラジル・中国・インド・ロシア)などの新興国は、ダウンロード数が大きく成長。

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トレンド6:男性はゲーム、女性はSNSと写真アプリ。

男性のほうがゲームに関心がある、女性のほうがSNSと写真アプリに関心がある。

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トレンド7:各国のおすすめローンチ戦略

日本とアメリカはAppStoreとGooglePlayの両方に出すこと。中国についてはiOSは自社で、Androidは現地パブリッシャーと提携してリリースする。

韓国はiOSがじわじわ伸びているが、まだまだGooglePlayメインの市場。

新興市場については、ブラジル・インド・トルコ・タイのGooglePlayのダウンロード数が伸びている。

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アプリ市場、5つのランキング

ランキング1:AppStoreダウンロード&収益ランキング

世界各国のAppStoreランキング。ダウンロード数トップ10の国はここ1年で変化なし。収益ランキングトップ10に韓国と台湾がランクイン

韓国では1年前、90%ちかくがAndroidのシェアだったが、最近はiPhone6/6Plusがとても売れていて84%まで落ちてきている。

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※左がダウンロード数、右が収益トップ10の国(iOS)。

ランキング2:GooglePlayダウンロード&収益ランキング

世界各国のGooglePlayランキング。新興国を中心にダウンロード数が伸びている。ブラジルがダウンロード数で世界2位に、タイが10位に浮上(昨年比で約45%の成長)。

収益についてはカナダがランキングを伸ばし、10位にランクイン。

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※左がダウンロード数、右が収益トップ10の国(GooglePlay)。

ランキング3:世界のゲームアプリ、ダウンロード&収益ランキング

世界のゲームアプリのランキング(2015年1月)。

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※左がダウンロード数、右が収益額のTOP10ランキング。

●ダウンロード数(世界、ゲーム)
1.キャンディクラッシュソーダ
2.Trivia Crack
3.Subway surfers
4.キャンディクラッシュサガ
5.クロッシーロード
6.My Talking Angela
7.クラッシュ・オブ・クラン
8.My Talking Tom
9.Temple Run2
10.Loony Tunes Dash!

●収益額(世界、ゲーム)
1.クラッシュ・オブ・クラン
2.パズドラ
3.モンスト
4.キャンディクラッシュサガ
5.Game Of War
6.キャンディクラッシュソーダ
7.ディズニーツムツム
8.Boom Beach
9.Hay Day
10.ゲットリッチ

ランキング4:日本のゲームアプリ、ダウンロード&収益ランキング

日本のゲームアプリのランキング(2015年1月)。リイカの「Q」がダウンロード数では1位に輝いた。

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※左がダウンロード数、右が収益額のTOP10ランキング。

●ダウンロード数(日本、ゲーム)
1.Q
2.LINE ゲットリッチ
3.LINE ディズニーツムツム
4.モンスターストライク
5.パズドラ
6.LINE ポコパン
7.FINAL FANTASY Record Keeper
8.実況パワフルプロ野球
9キャンディクラッシュソーダ
10.LINE POP2

●収益額(日本、ゲーム)
1.パズドラ
2.モンスターストライク
3.ディズニーツムツム
4.白猫プロジェクト
5.LINE ポコパン
6.ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル
7.ブレイブフロンティア
8.剣と魔法のログレス
9.FINAL FANTASY Record Keeper
10.魔法使いと黒猫のウィズ

ランキング5:日本のアプリ(ゲーム以外)、ダウンロード&収益ランキング

日本のゲーム以外のアプリランキング(2015年1月)。755が大きくランキングを伸ばした。

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※左がダウンロード数、右が収益額のTOP10ランキング。

●ダウンロード数(日本、ゲーム以外)
1.LINE
2.755
3.Yahoo JAPAN
4.Youtube
5.Amazon
6.Pages
7.Facebook
8.Twitter
9.iMovie
10.Facebook Messenger

●収益額(日本、ゲーム以外)
1.LINE
2.LINE マンガ
3.LINE PLAY
4.ドラゴンクエストX
5.ポケットコロニー
6.YYC
7.Pairs
8.LINE 占い
9.ソクアイ
10.クックパッド

取材協力:AppAnnie、株式会社D2CR

編集後記

YYC、Pairs、ソクアイなどの出会い系アプリの収益も強いが、その上をいくLINE3銃士(LINE、LINEマンガ、LINE PLAY)もやばい。

そして、単月ランキングとはいえ、「Q」が日本のダウンロード数1位というのも、なかなかの快挙だと思われる。

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アプリマーケティング研究所編集部 アプリのマーケティングメディアです。アプリの売上を伸ばす施策やデータが学べるマガジン「月刊アプリマーケティング」もスタートしました。最近の記事は新サイトにて更新しています。取材申請はコチラのページから。
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