Google Playの自分のアプリ紹介ページの、
アクセス周りの解析データが見られるようになったそうです。
本記事では、オフィシャルの発表をみたけれど、
なんとなくしかわからなかったという方もいらっしゃると思うので、
「何がわかるようになったか」と「どういうことが出来るのか」
を出来るだけわかりやすく書いてみます。
概要としては、アクセスの流入経路、アクセス数(PV)、
インストール数、新規ユーザー数などのデータが見られるようになった。
これ結構大きなことだと感じます。
ちなみに設定手順としては、説明を見る限りは簡単で、
Googleアナリティクス(Googleのアクセス解析)のアカウントと、
GooglePlayのデベロッパーコンソールをリンクしてアプリをアナリティクスに紐づけるとのこと。
設定方法などの詳細は、
公式ページ「Google アナリティクスと Google Play のリンク設定」をご覧ください。
何がわかるようになったか。
今回つまり「何がわかるようになったか」かというと、
主に2点だと考えていて、
GooglePlayのページのアクセス数
一つ目が「GooglePlayのページのアクセス数が見られるようになった」ということ、
・おいおい、1000アクセスも来ているのに1DLしかないぞ!なぜだ!
・DLが少ないと思ったら、そもそもアクセスが全然なかった。
みたいなことに気づきやすくなる。
アクセス経路とDL
二つ目が「GooglePlayのページに一体どこからアクセスされたのか?そのアクセスはDLにつながっているのか?」
がわかるようになったということです。
・レビューサイトAの記事からは結構アクセスも来ているしDLにつながっている。
・あのブログはアクセスは少ないけど、DLは多い。しっかり記事を書いてくれているからかも。
・意外にGooglePlayの検索流入アクセスが多い。
・広告でアクセスを大量に流したけれどDLにはつながってない。アクセスの質が悪いか、アプリページが悪いか。
などに気づきやすくなります。
データとしては、
主に上記の2点が見られるようになったと。
どういうことが出来るようになったか。
「へえーこのくらいアクセスあったんだ」
「あ、このサイトから以外にアクセスきてる!」
とかを見るだけも楽しいのですが、
データは活用していかないと大して意味をなさなくて、
重要なのは、この2つのデータがわかると一体どういうことが出来るのか?というところです。
「どういうことが出来るか」を4つ紹介したいと思います。
1、プロモーションの効果がわかる。
DLしたユーザーが、どの経路できているのかがわかるので、
広告の効果もはかりやすくなります。
「レビューサイトAに出した広告からたくさんDLされた、
アクティブユーザーも増えたし、レビューも積極的に書いてくれる、
優良なユーザーが非常に多かった。」
「レビューサイトBからのユーザーがたくさんDLしてくれた、
しかしその後一気にアンインストールしてしまった。
それはアプリ自体に問題があったかもしれない。」
「アクセス自体は、非常に増えたけどDLにつながっていない。
もしかしてアプリ紹介ページの説明文などが悪い?」
などなど、
多くのことがわかります。
2、ASOの対策がとりやすい。
実物見ていないのでわからないですが、ASOも取組やすくなります。
少なくとも、Google Playのアプリ紹介ページのアクセスが分かるということは、
施策を加えた時に、DL数が上がった下がったがなんとなくわかるので、
アプリのタイトルや紹介文に含むキーワードを変更して、
ABテストを繰り返していけば、
「キーワードAを入れた途端、アクセスが結構増えたな。
キーワードAの検索順位も上昇しているから、このキーワードは有効みたいだ」
といったことがわかるので、
ASOが少なくとも以前よりはしやすいはずです。
3、Google Playのアプリページ最適化がしやすい。
タイトル・アイコン・紹介文・動画の有無・動画内容など、
ひとつずつクリエイティブのABテストを繰り返すことで、
効果検証および最適化することが出来ます。
加藤公一レオさん(WEB広告業界で有名な方)のお話を引用すると、
WEBサイト(ランディングページ)での成約率は、写真×キャッチコピーで掛け算で変化する。
(参考:【売れるネット広告】レスポンスの高いクリエイティブを“確実”に作り続けるには?)
これはたぶんアプリも同じような感じに、
なるんじゃないかなと思います。
アプリに置き換えていうと、
「強いキャッチコピー」=アプリのタイトル
「強い写真」=アプリアイコン、スクリーンショット
になり、
例えば、アイコンとアプリタイトルを、
それぞれABテストをした結果、
・アイコンA(効果100%)、アイコンB(効果150%)、アイコンC(効果200%)
・アプリタイトルA(効果100%)、アプリタイトルB(効果150%)、アプリタイトルC(効果200%)
になったとすると、
アイコンC×アプリタイトルCの組み合わせは、従来の4倍のDL数が獲得できるということです。
メタップスさんの実証データでも、
まさかのアイコンだけでも大きくCVR変わっている訳ですし、
アプリ紹介ページのクリエイティブの最適化を繰り返した結果、
DLが2〜5倍になっても何もおかしくないです。
(引用:「45万回のアイコンABテストにみる、ダウンロードされやすいアイコンの特徴とは?」)
4、iPhoneアプリにフィードバックできる。
Google Playのデータを元に得たデータは、
AppStoreにもフィードバックすることが出来ます。
例えば、
「アイコンAより、アイコンBのほうがDLが伸びた。」
「このサイトからのアクセスはDLに多くつながった。」
など、
Google Play上だけの話で終わらせる必要もなく、
AppStoreにも検証で得たノウハウを応用して活かせばいいのです。
AppStoreに関しても、
アナリティクス的なものが出てくればかなり面白いのですが、
Googleは元々WEBサイトのアクセス解析をもっていたので、
それをアプリに応用して、Google Playのデータと紐づければ良かったものの、
Appleはそうしたプロダクトをもっていないですし、
あまりそういった情報を積極的に公開していかなそうなイメージなので、
AppStoreのアクセスは、相変わらず闇に包まれた状態になりそうです。
案外、このAppStoreにも応用するという使い方は、
メリットなんじゃないかなあと感じています。
まとめ・今後について
とにかくデータが公開されることで、
より仮説検証がたてやすくなり、改善がしていきやすくなったということですね。
今回のような機能追加は、恐らく序の口で、
1年後に今を振り返った時には「随分いろいろ出来るようになったなあ」と言っているはず。
可能性としては、
・GooglePlay内の検索キーワード回数が公開される、
・GooglePlayでキーワード検索した時に、広告が表示できるようになる、
・アイコンのABテストを勝手にやってくれる機能がつく、
などなどが実装されてもおかしくないです。
マーケティング要素がより重要になってくると思います。
いかんせんスピード感のある業界なので、
しっかりと流れについていきたいところです。
※実物をいじってないで書いてるので、
間違ったところあったらスミマセン。
もし「GooglePlayのアクセス解析データ見せても良いよ」という方がいたらご連絡ください。
(実装〜ログがたまるまでは待たないといけないとおもいますが)
見せていただく変わりに、簡単に分析などしてフィードバックをお返しできればとそんなことを考えています。
連絡先mail:news@appmarketinglabo.net
ホントは、
『Google検索で「○○」でキーワード検索したユーザーが、
Google Playのページにたどり着いて、アプリをDLした。』『Google Playで「○○」でキーワード検索したユーザーが、
アプリページにたどり着いて、アプリをDLした。』
まで、わかると最高なのですが、
(実質的には計測可能だと思うので、実装されて欲しい)