「トップ3のゲームで月商9億円。数百万円課金する『神様クラス』のVIPユーザーも」中国スマホゲーム市場の実態をワンオブゼムが語る。

2015年05月11日 |
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今回はD2CRさん主催のセミナー「現地担当が動向を語る!中国&台湾プロモーションの今!」の講演まとめをダイジェストでお届けします。

【追記(5/13)】タイトルに誤った内容が含まれていたため修正しました。
【追記(5/14)】講演者の都合によりタイトルを一部修正しました。

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<目次>
【前半】中華圏top10タイトル運用分析(byワンオブゼム)
【後半】現地担当者だから語れる台湾アプリ市場(by株式会社D2C)

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中国市場の概要

偽物のAndroid端末を含めると、中国のスマホユーザーは5億人を超えている。(現在は6〜7億人ほど)

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中国のアプリ売上規模

2015年1月くらいの中国でのアプリ売上。トップ3で1日の売上が3,000~5,000万円くらい。1ヶ月安定してトップ3に入ると、収入は4500万元(約9億円ほど)に達する。

トップ10で1日1,000万円くらい(月3〜4億円)の規模。日本と同じく「50位以下」になると大きな収益は見込めない。

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※図の単位は「元」

中国のゲーム課金システム「VIPシステム」について

「VIPシステム」とは、プレイヤーの課金の累計額によって「ゲーム内での特権」を得ることができるゲームシステム。(15段階くらいにランク分けされている)

「ゲーム内での特権」とは、キャラの見た目の変化、ステージクリア時のボーナス、体力の上限増加、パラメーターが強化されるなど。

日本のゲームとの違いは「VIPを買えば、ガチャは引かなくても良い」ということ。日本のゲームは「10連ガチャ」「限定ステージ」などで運用するが、中国は基本的にVIPを売る。

高ランクの「王様VIP」になると、あらゆるもの(キャラの大きさ、武器の星の数、パラメーター、スキルなど)が最高級になる。

例えば、下記のゲームでは「王様(左)」と「平民(右)」を比較すると、勝負にならないくらい強さが違う。この(王様になった時の)「快楽」がVIPシステムのキモ

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「VIPシステム」のランク分けについて

まず最初は「平民」からスタートし、500〜600円を払って月額会員(VIP)になる。次に累計2,000〜3,000円の課金で「労働系VIP」→累計1万円以上の課金で「中流VIP」→「王様VIP」と進んでいく。

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VIPの最高ランク「神様」について

「王様」の上のVIPの最高ランクは「神様」。

「神様」になるにはゲームによって異なるが、累計の課金額で数万円~数百万円必要なゲームも。(※ワンオブゼム社による推定額)

なお、中国のゲームタイトルは、「神様」や「王様」のユーザーに向けてゲームをつくっている傾向がある。「高課金ユーザー」を頂点にしたアクティブユーザーのピラミッドをつくっている。

そのため「平民」のような下層ユーザーは課金しなくても居れくれるだけで良い。「平民」はアクティブにゲームに参加してもらって「神様が気持ちよく殺せる存在」であれば良い

【追記(5/13)】講演内容に誤りがあったため、記事内容を修正いたしました。「神様(VIP)」は月額課金ではなく、累計の課金額によってなることができます。

【追記2(5/15)】講演者の都合により、一部不適切と判断された内容をカットしました。

「VIPシステム」のよくある質問。

Q.「VIP」にならないとゲームで勝てない?
A.最初の15時間ぐらいは大丈夫だが、それ以降は「VIP」にならないと基本勝てない。

Q.10万人のデイリーアクティブユーザーの中で、トップレベルの「VIP」は何人ぐらい?
A.だいたい「5,000人に1人」のような設計になっている。

Q.「神様」はどのくらいいる?
A.10万人のデイリーアクティブユーザーのうち20人くらい。

Q.「神様」同士がゲーム内で出会うことはあるの?
A.中国のゲームはサーバ制がメイン。そのため、1サーバに1人の「神様」、20人くらいの「王様」を分散させている。

Q.「神様」になるような人は、普段どこで働いてるんですか?
A.「神様」になるのは、大金持ちという訳ではなく、「普通のサラリーマン」や「地方で働いている人」が多い。「(現実世界で)自己顕示欲が出せない人」が、ゲーム内で「神様」になっている

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中国では「動画プロモーション」が人気

中国では最近、動画広告や実況動画が大人気。YouTubeにアップされているゲームのタイアップ番組の中には、3.5億回も再生されている動画も。

日本だとYouTuberの動画で30万回再生くらいの規模でも十分だが、中国だと「1,000万再生されないと広まらない」というくらい規模が違う。

なお、中国では「ギャル系YouTuber」が人気。彼女たちはゲーム実況のテンションが上がってくると、だんだん「薄着」になっていく。(最終的にはゲーム画面は消えて、YouTuberしか映らなくなることも)

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その他のゲームコラボ。人気番組の司会者とタイアップして、オリジナルキャラをつくる。(番組コラボ)
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ゲームをクリアしたら景品がもらえる。(お菓子屋さんとのコラボ)
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ゲームのリアルイベントで、上位入賞するとネックレスがもらえる。(大手ジュエリー企業とのコラボ)
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中国パブリッシャー

中国に進出するときには「中国パブリッシャー」と組んで中国展開する海外企業が多い。なぜかというと、ローカライズやプロモーションが、とても複雑で難しいから。

中国にはGooglePlayがないので、独自のAndroidアプリストアが200個ぐらいある。「中国パブリッシャー」の種類としては以下のような13種類に分けられる。

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台湾市場の簡単な紹介

・人口が2,500万人、オンラインゲームユーザーが1,500万(国民2人に1人はゲームを遊ぶ)
・モバイルネットユーザーが2066万人(LINEユーザー1700万人、Facebookユーザー1400万)
スマホゲームユーザーは400万人、うち課金ユーザーが100万人(一人あたり常時3〜4タイトルを遊ぶ)

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台湾の市場環境

台湾の人口は2500万人弱で日本の1/5程度。面積でいうと九州と同じくらい。世界的に見ても、親日感情をもっていて、日本のことを熟知している国。

2014年度の訪日客数では283万人。韓国や中国と母数で比べるとあまり変わらないが、人口比で考えると、圧倒的に台湾がナンバーワン。単純計算すると、国民の8人に1人が来日。

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台湾の広告費

2014年の台湾での総広告費は約4500億円(日本の総広告費の約1/12〜1/13)。一番シェアとして大きいのはテレビ。

成長率としてはモバイルとインターネットがけん引している。台湾のモバイル広告は、ここ1年で成長率200%。インターネットとモバイルの広告費を足すと、テレビに匹敵するほどに。

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台湾でつかわれているスマホ

OSとしてはAndroid市場が80%を占めている。

端末はスマホとタブレットの間のサイズ「ファブレット」が人気。台湾・中国では「PCの小型版」という位置づけでスマホが発達してきたので、横画面でゲームを遊ぶ人も多い。

メーカーシェアはサムスン、HTC、Apple、ソニーなどが人気。大きめのディスプレイサイズが好まれている。

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ユーザーのアプリ所有数

「1人のユーザが所有しているアプリ数」はだいたい20くらい。

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人気のゲームジャンル

台湾には約539万人のモバイルゲームユーザーがいる。ジャンルとしては「パズル」と「アクション」の人気が高い、とくに「パズル」の人気は圧倒的。

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台湾のプロモーション

台湾でのモバイルプロモーションの手法としては、日本とあまり変わらない。アドネットワーク、リワード、DSPなどなど。

リワード広告は「AppDriver」「LINEフリーコイン」「metaps」「マイカード」などがメジャー。リワードの単価としては、1ダウンロードあたり15〜35台湾ドル(約55〜130円)

取材協力:株式会社D2C R、株式会社D2C、株式会社ワンオブゼム

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