先日台湾の市場に関する記事を書きましたが、
今週は台湾週間ということで、本日も台湾関連のお話です。
台湾人に「どうやってアプリを探しているか?」などの、
簡単なアンケート調査もとりましたので、その結果も掲載しています。
台湾のランキング上位アプリは日本っぽいものも多い
台湾のアプリストアを眺めていると、
「あれ、これ日本のアプリ?」というものも多いです。
もちろん、そもそも日本人がつくったアプリもランクインしていたりしますが、
全体的に欧米のストアランキングとは雰囲気が違うのです。
実際のランキングをご覧いただけるとわかると思いますが、
ここでも少しだけ紹介したいと思います。
例えば、
AppStoreのトップ100にはこんなアプリが、
小三美日:美妝保養商品款式齊全~各式熱門小物
恐らく通販系のアプリのようです。
「キティちゃんと宇宙人の間で出来ちゃった子ども」のようなキャラクターが印象的。
Ossan Train Stuffing!
なぜこれが台湾で流行るんだろう..笑
台湾にも満員電車があるのかな?
パブリッシャーは「おっさんたまご」の日本の会社さんでした。
出動!美女刑警!!
これは、日本の「出動!美女ポリス」のローカライズ版のようです。アイコンが一緒。
GooglePlayのトップ100にはこんなアプリが、
地城守護者
RPG系のゲームです。イラストが日本とか韓国系のイメージ。
こういうキャラデザは欧米だと、あまり受けなさそうな印象。
ShotZombieHalloween
日本の「面白革命capsule+」さんのアプリ、
これは「ゾンビ撃て」の台湾版のハロウィンバージョン。
ハロウィン版ではないほうも、台湾で100位以内に入っていたので、
このゲームは台湾でめちゃくちゃ人気がありそうです。
というような感じで、
欧米マーケットで似たようなアプリがヒットしているように、
アジア方面(台湾だけじゃなく)は似たような感性なのだろうな。と思いました。
結構、ライトなカジュアルゲームなどもランクインしているものがあり、
日本の1年前くらいのストアの雰囲気に似ている気がします。
台湾の収益性は一体どうなのか?
台湾はAppAnnie調査のマーケットデータで、
GooglePlayの市場規模が世界5位にランクインするほどに成長しています。
(参照:AppAnnieindex)
市場規模が(相対的には)大きい台湾GooglePlay。
日本のアプリでダウンロードが伸びたとしても、
それは収益にちゃんとつながるのでしょうか?
今回は、「俺の校長」「俺のカートだろ!」などのアプリで活躍されている、
Marnishiの中西さんにコメントをいただきました。
無料アプリの台湾でのDLや収益性について教えてください!
「俺のカートだろ!」は台湾GooglePlayで(ノンプロモで勝手に)
無料総合:85位
ゲーム:34位
カジュアル:15位
まで(MAXで)伸びています。
そこまでランキング上位には到達していないものの、
グラフを見る限りでは台湾からのDL数が60,000以上という結果になっています。
なぜノンプロモで広がるのか?というのは、
これは先日の記事でも紹介しましたが、台湾では英語・日本語が出来る人が多く、
ブログで紹介したり口コミで広まったりしているからのようです。
台湾で日本のアプリがなぜかDLされることが多い。どうやって見つけているのだろう?
日本語のできる人が、自分のブログやアプリ紹介サイトなどで中国語訳つきで紹介しています。
英語版のアプリもそうです。
台湾の人は「英語が話せる人が多い」ので、
英語版をだしておくだけでも口コミなどで広がって、
こういう結果になる可能性もあるのではないでしょうか。
英語のアプリがランキング上位に入っているのですが、台湾では英語しゃべれる人が多い?
若者はだいたい英語しゃべれますね。
普通ランク以上の大学の大学生は英語できますよ。台湾では教育熱がとても高く、幼稚園から英語塾に通わせている親が多いです。
台湾は国内市場がせまいため外国を相手にしないといけないので、英語が必須です。
台湾ユーザーはどのようにアプリを探している?
今回、台湾が非常に気になったため、
台湾系の調査会社に協力していただき台湾人にアンケートをとりました。
その結果を紹介したいと思います。
以下の3つの質問をiOSとAndroidのユーザーに、
数名の方に聞いています。
質問1)お気に入りのアプリは?
質問2)日本のアプリで知っているものはある?
質問3)アプリはどうやって見つけるの?(口コミ、SNS、アプリ紹介サイトなど)
Androidユーザー1
OS:Android
性別:女性
年齢:20代前半
職業:幼稚園先生
質問1)気に入っているのはLINEカメラです。
質問2)知っていますよ。”OSU”はダウンロードしています。これは音楽関係のアプリですよ。
質問3)GooglePlayかFacebook広告で見つけています。
Androidユーザー2
OS:Android
性別:女性
年齢:20代
職業:通訳
質問1)サムスン製のandroidタブレットを使っているよ。お気に入りのアプリは特にないです。
質問2)思い当たらないかな。日本語読めないし。
質問3)Googleplayとかですね。
Androidユーザー3
OS:Android
性別:女性
年齢:20代後半
職業:レストランオーナー
質問1)「Time Schedule」かな、まるで秘書みたいに声でその日のスケジュールをしゃべってくれるアプリ。
質問2)LINEは知っています。
質問3)友達が教えてくれるよ。うちの子どもは、かわいらしいゲームをいつもDLしているわね。
Androidユーザー4
OS:Android
性別:男性
年齢:40代
職業:大学講師
質問1)一番はLINEとWhatAppだね、二番目はPaPaGo(地図とGPSアプリ)、三番目はゲーム。
質問2)ないなあ、知っているのは台湾とアメリカのアプリだけ。
質問3)サムスン製のandroidスマホを使っているのだけど、GooglePlayには早くて簡単な検索機能があるのでそれを使っているよ。
Androidユーザー5(12/16追加)
OS:Android
性別:女性
年齢:30代
職業:レストランオーナー
質問1)おしゃべりトム、candy crunch
質問2)日本のアプリという意識はしていない(ので分からない)
質問3)App storeで無料のものを探して遊ぶ。面白い場合は、そこから関連して有料のものも。あとは娘から教えてもらう。
Androidユーザー6(12/16追加)
OS:Android
性別:女性
年齢:40代
職業:会社社長
質問1)whats app, facebook
質問2)LINE?
質問3)ニュースで見たり、あとは友達のおすすめですね。
Androidユーザー7(12/16追加)
OS:Android
性別:女性
年齢:30代
職業:通信会社広報
ここ二年でたくさんのスマホを使いました、
HTC、SONY Ericsson Xperia、Huawei。全部iphoneじゃなくandroidですね。
現在はHuaweiを使っています、兄弟がHuaweiで働いていてHuaweiのヘッドセットを紹介されたのがきっかけです。
質問1)Lineとwhat’s appですね、あとはcamera 360。もし海外旅行するときは、地図や天気みたいなアプリをDLするとおもいます。
質問2)日本のアプリはわからないですね。LINEは日本のアプリでしたっけ?
質問3)人気のアプリは友達にクチコミで教えてもらいます。雑誌記事やGooglePlay上でも面白くて役立つアプリをみつけることもありますね。
iPhoneユーザー1
OS:iPhone
性別:男性
年齢:20代後半
職業:リサーチャー
質問1)「Moves」が気に入っているよ。移動した履歴を記録できるアプリだ。歩いていること、サイクリング、交通移動を賢く認知してくれる。
質問2)LINEが有名だよね。
質問3)AppStoreで「Top Charts」や「Featured」で流行っているアプリを見ているよ。
iPhoneユーザー2
OS:iPhone
性別:男性
年齢:30代
職業:投資家
質問1)私のトップ3は「Upad」「Omni outline」「iMovie」がお気に入りです。
質問2)日本のアプリは知らないなあ。
質問3)FacebookかAppStoreだね。
iPhoneユーザー3
OS:iPhone
性別:女性
年齢:30代
職業:飲食サービス業
質問1)好きだからよく使うのはLINE、LINEのゲーム例えばLINEポコパン、LINEバブル…
それと「candy cruch saga」「we chat」「birthday reminder」「日本語の勉強」とか。でも、ゲームが多いね〜。
質問2)日本のアプリはLINE・楽天とか?あまり知らないね。
質問3)面白いアプリは友達が教えてくれたのが多いよ。
iPhoneユーザー4(12/16追加)
OS:Android
性別:女性
年齢:40代
職業:レストランオーナー
質問1)kakaoトークとかが以前流行りましたね。wechatは今人気がありますテレビCMも流れてましたね。
質問2)ごめんなさい、日本のアプリはあまり知りません。
質問3)だいたい友達とか人に聞きますね。
iPhoneユーザー5(12/16追加)
OS:Android
性別:女性
年齢:40代
職業:弁護士
質問1)Facebook
質問2)Line
質問3)友達のおすすめですね。
まとめ
母数が少ないのでこれだけでは判断できないですが、
少しだけ雰囲気をつかむことが出来ます。
全体
・LINEの知名度は非常に高い。
・友達から教えてもらう、Facebookを通じて知るケースが多いようだ。
台湾で仕掛けたいアプリ開発者さんはFacebookページをつくる、Facebook広告を活用するなどは有効かもしれない。
Androidユーザー
・アプリをみつける手段としてGooglePlayを非常に使っている。
・サムスン製品がよく出てくるのでサムスンが強そう。
iPhoneユーザー
・AppStoreをみてアプリを見つけている。
こうやって調べていると、
まだまだ知らないことだらけだと感じます。
アジアは経済として非常に伸びている地域で、
アプリビジネスにおいても今後無視できない市場になっていくはずです。
とはいえ、日本と東南アジアのほうでは、
環境や生活スタイルも全然違うと思いますので、
その辺りの理解を深めて、的外れなことにならないようにしたいですね。
アンケート調査協力:株式会社ODR Room Network
全体の半分くらいは台湾でダウンロードされています。特にプロモーションなども行っていないですが、
台湾のGooglePlayのゲームカテゴリで34位まで勝手にランキングが伸びました。
台湾でのアプリ内の広告収益に関しては、日本より収益性は劣りますが、
「台湾からのダウンロードがまったく収益にならない」という感じではありません。
(データ参照:AppAnnie-Oh! My Kart)
(「俺のカートだろ!」の国別ユーザーグラフ)
By Marnishi中西さん