今回は「スマホで遊ぶ子ども」について調査しました。3台のスマホでソシャゲをエンドレスに遊ぶ子や、広告やテレビCMをみてアプリをダウンロードする子も。
※本記事は「子ども(5歳以下)がスマホ(タブレット)で遊ぶ」と答えた主婦(12名)に、インタビューを行った結果を元に作成したコンテンツです。
子どもの「スマホ遊び」で、驚いたことはありますか?
Aさん:うちの4歳の息子は、よくSiriにしゃべりかけています。
「いま何しているんですか?」とか「ぼくの名前はユウキです」とか。会話は成り立っていないんですけどね。笑
Siriって「結果はこれですね」と必ずしゃべり返してくれるじゃないですか。それが子どもには楽しいんだと思います。起動もボタン押すだけですし。
なるほど。Bさんはどうでしょう?
Bさん:うちの子は、スマホのカメラでよく遊んでいます。ピースして「自撮り」したり、妹を撮ろうとしたり。親の真似して、すぐ覚えちゃう。
でも、写真はうまく撮れてないことが多いですね。ぶれていたり、はみ出していたり。子どもって「静止」が出来ないから。
スマホの「写真アルバム」を見るのも好きで。「これは公園にいったときのだね」とおしゃべりしたり、自分がふざけて踊っている動画で笑ったり。
子どもは「スマホゲーム」とかもやるんですか?
Aさん:はい、子どもは「ツムツム」大好きですよ。うちの幼稚園の子も、みんな「ツムツム」やっている印象です。うちの子も私より上手くなってる。
とにかくハートがなくなるまでやるんです。途中でやめさせようとしても、「まだハート残っているから」と、スマホを離してくれません。
やっぱり「ツムツム」はすごい簡単だから、それが良い。「キャンディクラッシュ」とか「パズドラ」で遊ぶと、結局うまくできなくてやめちゃう。
Bさん:5歳の息子がスマホでゲームやるのが大好きで。とくに「にゃんこ大戦争」にはまっています。
ゲームを続けるための「スタミナ」がなくなると、他のタブレット2台を出してきて、ずっとエンドレスに「にゃんこ大戦争」がはじまる。
それで、3台ともできなくなったら「しかたない、ツムツムでもやるか」と、控え選手の「ツムツム」の出番がきます。笑
あと「マインクラフト」も夫と一緒に遊んでいますね。動物を殺したり、建物をたてたりするのが楽しいみたいです。
「ミラクルぐっち」という方の、Youtubeの実況動画も見ていますね。
子どもが遊ぶアプリは、お母さんが見つけているんですか?
Aさん:「知育アプリ」は私が検索して見つけますが、ゲームは子どもが自分で見つけてきますよ。
GooglePlayストアにいって、ランキングを見るんですよ。そこから関連アプリをたどって。それで「このアプリがほしい」と言ってきます。
アイコン、アプリの画面、動画を見れば、どんなアプリか分かるので。いらないアプリは「これはもういらないかな」とかいって自分で消します。
あとはアプリの中に広告が出ているじゃないですか。それをタップして、そこからダウンロードしたり。
テレビのCMをみて「これやってみたい」となることもあります。
たとえば「ドラクエ・モンスターズ」「LINEポコポコ」「ツムツム」は、テレビCMで入れました。ドラクエは文字が多くて、すぐやめちゃいましたね。
親としては、子どもがスマホで遊ぶのは「反対」ではないですか?
Aさん:「子どもにスマホ与えたくない」と考えてる親は多いですよ。うちの幼稚園に「このスマホはゲームできない」とウソついてるママもいる。
うちもスマホの電池を、わざと10%くらいにして、遊びすぎないようにしたときがあって。
でも子どもが「充電すれば良いんだ」ということを学えて、自分で充電するようになっただけでした。笑
ほんとは触らせたくないんですよ? でも家事で手が離せないとき、静かにして欲しいとき、スマホは効果バツグンで。すると、つい頼ってしまいます。
Bさん:そうですよね、本能のまま与えたら、ほとんどの子はハマると思う。大人でもスマホを一日中ダラダラ見ちゃうことってあるじゃないですか。
周りや自分の子を見ていても、もうこのスマホ依存の流れは、絶対に止まらないんじゃないかと思いますね。
0歳児に離乳食を食べさせるときに、おでこにスマホをくっつけて、動画で注意をひいてご飯を食べさせる、という話さえ聞いたことがあります。
↓とある調査結果によると、日本ではこんな場面でスマホをつかわせている。
※調査対象は「日本でスマホをつかっている母親、かつスマホをつかってる子ども(1〜6歳)」、調査は2013年11月と少し古いです。
↓アメリカの場合はこちら。
※調査対象は「アメリカ都市部、0.6〜4歳の子がいる親」、調査は2014年10-11月。
子どもがスマホで遊んでいて「良い影響」を感じたことはありますか?
Aさん:びっくりしたのがただの「電卓アプリ」で足し算を覚えたこと。
最初は電卓をいじりながら「どうして数字がふえるの?」と聞いてきたんです。それで教えてあげたら、勝手に足し算を覚えました。
Bさん:うちの子は、言葉をスマホのゲームで覚えていることがあります
たとえば「なめこ」のゲームアプリに「七福神なめこ」が出てくるんですけど。それを見て「七福神」を覚えていた。
「イラストだからわかりやすい」のもあると思いますけど、ゲームに出てくることは、すぐに覚えちゃいますね。良いんだか悪いんだか。笑
他に「気づいたこと」などありますか?
Aさん:子どもは「文字」でつまづくなと感じます。例えば「課金されますが大丈夫ですか」「アップデートしてください」みたく出ると進めない。
あとスマホの側面に「音量ボタン」がついてるじゃないですか。あれ全然つかわなくて。すべてタッチ操作で「明るさ」「音量」を調整しています。
Bさん:子どものスマホに対する適応力はすごいですよ。
私のスマホ、夫のスマホ、タブレット、それぞれ違う機種なんです。でも、それぞれの機種での操作方法(ロック解除など)をマスターしています。
4ケタのパスワードも覚えてしまいました。見ていると「数字」で覚えているんじゃなくて「押す場所」を覚えているみたいです。
お母さん自身がスマホをつかうようになって、変わったことを教えてください。
Aさん:連絡はほとんどLINEになりましたね。周りにメールをつかっている人は少ない。最近は幼稚園のママ友で「LINEグループ」をつくったり。
ゲームはパズルアプリをよく遊ぶようになりました。でも無料で遊びたいので「アプリ内課金」と書いてあるやつは、できるだけ避けています。
Bさん:わたしもパズルはよくやります。
アプリの探し方ですか? ふつうにAppStoreのランキングを見るだけですかね。カテゴリランキングってなんですか? それは見てないですね。
↓以前ツイッターでも書いたのですが、AppStoreのカテゴリランキングを見るには、案外「リテラシー」がいるんじゃないかなと思いました。
主婦にスマホのアンケートして感じたこと。
リテラシー低い人にとって、AppStoreのカテゴリランキングみるのは、ハードル高い。
なぜなら、3ステップも必要だから。多くの人にとってAppStore=無料総合ランキングに近いかも。 pic.twitter.com/gz0hTCDefg
— アプリマーケティング研究所 (@appmarkelabo) August 31, 2015
その他、参考データ。
↓日本のデータです(2014年12月の調査)
↓アメリカのデータです(2014年10-11月の調査)
↓米国小児科学会が「スマホ/タブレットは適切につかえば、教育に良い影響を与えられる」と発表。
Experts: Smartphones and iPads are OK for early developing children
http://mashable.com/2015/10/21/ipads-okay-for-children/
↓ベネッセ「乳幼児の親子のメディア活用調査(2013)」2歳の20%がスマホ毎日つかってる。
http://berd.benesse.jp/up_images/textarea/research25_paper.pdf
↓アメリカの1歳以下の子どもの1/3がスマホつかってる。
http://time.com/3834978/babies-use-devices/
↓e-Lunch「親と子どものスマートフォン・タブレット利用調査結果(2014)」
http://www.kaspersky.co.jp/images/smartphone_tablet_survey.pdf
編集後記
最後に、こんなおもしろい視点の調査結果(海外)を見つけました。子どもたちも「親がスマホをつかいすぎることに悲しんでいる」という内容です。
・1/3の子どもは「親がスマホつかいすぎだ」と不満に思っている。
・子どもは夏休みに何を楽しみにしているか?「家族と外であそべる」が44%に対し、「ネットで思う存分あそべる」は5%でしかない。(みんなが思っているよりも、子どもは親と遊びたい)
子どもたちに、実際にインタビューをしている動画ものっています。原文が英語なので、以下に概要をまとめてみました。なんだか、ちょっと胸が痛くなりますね。