カップルが「別れやすい時期」はいつなのか? カップルアプリ「Between」データ検証でわかった「生死のシーズン」と女性から「別れるボタン」押す事実

2017年05月15日 |
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カップルアプリ「Between」さんを取材しました。データが示すカップルが「別れるシーズン」と「付き合うシーズン」の傾向とは?


※株式会社 VCNC Japan 平野賢さん。

カップルアプリ「Between」について

「Between」について教えてください。

カップル専用のコミュニケーションアプリです。チャット・アルバム・カレンダーなどの機能で、2人の思い出を記録することができます。

ダウンロード数としては、アジアを中心に世界2,000万ダウンロードを超えています。※日本でのOS比率は「iOS 70:Android 30」

アプリの継続率については、アカウント接続(アクティベート)をベースにして、3日間で約70%・1ヶ月で約50%の方が、継続してくれています。

どんなユーザーがつかっているのでしょうか?

男女比率としてはほぼ半々で、年齢層は高校生〜大学生(18〜24歳)が全体の70%を占めています。

基本的には「若いカップル」が多いですね。あとは結婚した夫婦がつかってくれていたり、女性同士の親友でつかってくれている方もいます。

ユーザーの動きを見ていて「特徴的だな」と思うところはありますか。

アプリをヘビーにつかうユーザーが多いところです。平均データでいうと、1日にアプリで17分を過ごして、メッセージを60通送っています。

あと、平日に「アクティブ率」が上がって、土日は「アクティブ率」が下がります。土日には「実際に会う」から、アプリをつかう人が減ってしまうんです。

ちなみに「新規ダウンロード数」が伸びるのも休日です。カップルアプリは「2人で会っているとき」に入れるものだからです。

※グローバルでの平均数値。滞在時間 17分/日、メッセージ数 60通/日、写真投稿数 10枚/週。

カップルアプリをつかう理由ってなんなのでしょう? 別に「LINEで良いじゃん」という気もするのですが。

ひとつは、恋人との専用アプリなので「特別感があって良い」という声をよく聞きます。これはわりと女性から多く聞く意見ですね。

それから「誤爆する心配がない(連絡相手をまちがえたり)」という意見もよく聞きます。これは男性に多い意見かもしれないです。笑

あとは、LINEだとメッセージが多すぎて、「未読600件」のようになってしまい、最終的に「通知オフ」にしてしまう人がいるんですよ。

そういう人が、恋人からのメッセージだけは「通知オン」にするために、カップルアプリに分けてつかっているケースがありますね。

カップルアプリのデータでわかったこと

アプリのデータから「いつカップルが別れているか」ってわかりますか?

「Between」にはカップルが別れてしまったときに、アプリのデータを全削除する「接続解除ボタン(別れるボタン)」がついているんですね。

なので、その「接続解除ボタン」が押された時期のデータから、おおよそ「いつカップルが別れているか」を分析することはできます。

なるほど。

まず、この「接続解除数(別れるボタンが押された数)」を月別に分析してみたところ、2つのことがわかりました。

ひとつは、日本で「カップルが別れやすい」のは、冬シーズン(11月〜12月)だということ。そして、カップルが別れにくいのは、夏シーズン(8〜10月)だということです。

冬は別れやすくて、夏は別れにくいんですね。

そうですね。それから、この「接続解除ボタン(別れるボタン)」について、男女どちらから押されているのか?もデータで分析してみました。

すると、日本では「女性のほうから接続解除ボタンを押している(約70%)」ということがわかりました。これは他国のデータを見ても、同じような傾向がでていますね。


※Betweenで「接続解除」が押されている男女比

どうして女性側から「別れるボタン」を押す割合が高いのでしょう?

もちろん確証はないのですが、女性のほうが「恋人との思い出」を、躊躇せずに消せるからなんじゃないか、と社内では議論していました。笑

逆に言うと、男性のほうが「付き合ってきた思い出」(メッセージ、写真、動画)を、全て消去することに抵抗があるのかもしれません…。

このデータを見ていて、とある芸能人がテレビで話していた、恋愛において「男は一本道、女は曲がり道」という理論を思い出しました。

これは、道を振り返ったとき、男性は「一本道」なので過去の女性が視界に入りやすいけれど、女性は「曲がり道」なので過去の男性は視界に入りにくい、ということを表した言葉です。


※「男は一本道、女は曲がり道」のイメージ図。

おもしろいですね。

ちなみに、他国と比べても日本では「接続解除ボタン」が押される率自体はとても低いですね。これは国民性なのかよくわからないですけど。

あと、この「接続解除ボタン」勢いで押してしまう人が多くて、復縁した際に「データを戻して!」という問い合わせがとても多いんです。

なので、途中から「30日間猶予」というルールをつくって、接続解除から30日以内であれば、データを復活できるようにしたという経緯もあります。

逆に「いつカップルが付き合ったか」はデータからわかるのでしょうか。

はい。アプリに記念日として登録された「付き合った日」から、おおよその傾向の分析が可能です。

実際にデータを分析してみたところ、日本では「春(5月ピーク)」に付き合いはじめるカップルが多い、ということがわかりました。

また、11月から12月にかけて「付き合った日」が急増するところをみると、クリスマスを見越して付き合いはじめるカップルが多いのかなとも感じます。


※「いつカップルが付き合いはじめたか?」各国の傾向。

なるほど。

ちなみに、基本的にBetweenは「別れにくいアプリ」と言われています。なぜかというと、ホーム画面に「2人の一番幸せな写真」を設定する人が多いから。

たとえば、チャットでケンカしてしまった後に、ホームに移動したら「幸せな写真」が目に入って、心が落ち着いて仲直りしたりする。

ほかに各国のデータを比較して「国別に傾向がでてること」ってありますか。

アプリでつかわれる「人気の機能」は国によって違いがあります。たとえば、日本では「カレンダー」と「記念日」がよくつかわれていますね。

ほかには、台湾や中国では中国語を入力するのが大変だから、すごく「音声チャット」がつかわれたりもしています。

最後に「Between」のビジネスモデルについても教えていただけますか。

ビジネスモデルは「カップル向けの広告」がメインです。そのほか、スタンプやプレミアム機能があります。(つい最近「グッズ販売」もスタートした)

広告というのは、「カップル向け商品」のプロモーションをはじめ、カップル向けのアンケートやイベントをやったりもしています。

広告を見て欲しくなったら、パートナーに教えることができる「おねだり機能」がついているのも、カップルアプリならではかもしれません。

取材協力:株式会社 VCNC Japan

Between(iOS/Android

※「Between」ユーザーデータについては、個人情報を取得しない形で分析しています。

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アプリマーケティング研究所編集部 アプリのマーケティングメディアです。アプリの売上を伸ばす施策やデータが学べるマガジン「月刊アプリマーケティング」もスタートしました。最近の記事は新サイトにて更新しています。取材申請はコチラのページから。
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