あなたはどう思う?2014年アプリ業界に起こりそうな12のこと。

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2014年にアプリ業界で起こりそうなことを書きたいと思います。
既に起きつつあることも含め割と妥当なラインで書いていますが、あくまで予測ということでご容赦お願いいたします。

1、GooglePlayに検索連動の広告が登場

ユーザーがGooglePlay上で検索したキーワードに合わせて、
アプリを表示させることが出来る広告が登場する。

appmarket2014_01

例えば自分が「英会話学習アプリ」を有料100円で売っていたとして、
GooglePlayで「英会話」と検索されたときに自分のアプリを表示させることができる。
クリックされたら5円払うみたいな感じ。

広告はキーワード単位で入札して(基本は入札単価が高い順に表示)、
クリックされたら課金というアドワーズ(WEBの検索キーワード広告)と同じ方式。
Appleはこうしたことはやらなそう。

そしていずれはGoogleアナリティクスとひもづけて、
検索広告からのユーザーがちゃんとアクティブユーザーになっているか読み解けるようになる。

例えば、自分のスケジュール管理に特化したカレンダーアプリを出していたとして、
「カレンダー」のキーワードで獲得したユーザーはすぐアンインストールしてしまうけれど、
「スケジュール管理」のキーワードで獲得したユーザーはちゃんと残る、などがわかるようになる。

アプリの内容とユーザーの検索キーワードの意図を、
マッチさせたマーケティングが重要になる。

2、GooglePlayにリターゲティング広告が登場

Googleはユーザーがどんなアプリをつかっているか?分かっている。
GooglePlayのユーザーは、Googleアカウントにログインしているから。

appmarket2014_02

ユーザーの過去の履歴から、
どんなアプリを欲しているかを予測することは難しくないはず。

Amazonのレコメンドみたいな感じの形式の、
過去の履歴を元にしたターゲティング広告がでてくるかもしれません。

「ユーザーが過去にGooglePlayでいくら使っているか?」をGoogleやAppleは把握している。
「Aさんはカード系のソーシャルゲームに累計500万以上つかっている」などの情報。
また「どのアプリがマネタイズ(アプリ内課金)に成功しているか?」も把握している。

リターゲティング広告という形ではないかもしれないけれど、
よりお金を持っている(使う)優良ユーザーを、
マネタイズ面で優れているアプリやマッチしているアプリに流したいと思うのは当然の流れだと思う。

3、Googleの検索結果とAndroidアプリが密接になる。

GoogleはWEBの検索結果にAndroidアプリのディープリンクが表示される実装をしている。(日本では未実装)
これはあくまでWEBの検索結果がベースで、それにあわせてモバイルアプリ内の対応したコンテンツ(ディープリンク)を表示するというものだが、

これに加えて、Googleマップが地域系のキーワードで表示されるようなイメージで、
キーワードによってはアプリの情報が画像付きで大きく出てくるようになるかもしれない。

Googleが実現したいのは、
「ユーザーの検索(質問)に対して最高の答え(回答)を用意すること」だから、
この本質に沿っていることは実現する可能性がある。

4、リマインド型のプロモーション

アプリのインストールを促進し、新規ユーザーを獲得するプロモーションが主流で有り続けるが、一方でアプリを継続的に起動してもらうプロモーションが増えてくる。

「一度DLしたけれど眠ってしまったユーザー」を起こして上げたり、
ぐるなびのアプリが歓送迎会のシーズンに、アプリ内の特集ページに誘導するなどが、
アドネットワークへの出稿などで実現できるようになる。(コレってもうある?)

5、動画広告が増えてくる

動画を見たらポイントや仮想通貨がもらえるようなリワード広告が増えてくる。
動画はせいぜい1分程度の短い動画が主流。

また、全員に同じ動画が表示されるのではなく、
セグメントされて適切なユーザーに適切な動画がでてくるような流れになる。

全体としては、ソシャゲ系のアプリの広告主が一番多くなると思うが、
徐々にナショナルクライアント(トヨタとかソフトバンクとかみたいなの)の、
広告出稿社数・金額も増えていく。

アプリのデベロッパー(メディア側)としても、
「課金をしないユーザー」でのマネタイズがしやすくなるので助かる。

TwitterでもFacebookのような、
モバイルアプリインストール広告がリリースされるようですので、
Vineなどと連携した6秒の動画広告なども出てくるかもしれません。

6、ブーストの威力が衰退する。

ブースト広告で表面上のユーザーを増やしてランキング上昇というのは、
本来想定しているランキングの形とは離れているはず。
なので、ブースト広告は徐々に衰退していくと感じる。(「なくなる」ではないと思うが)

ブーストで数だけ集めるプロモーションから、1ユーザーからの収益性・課金率・課金額を上げたり、
継続してもらうための仕組みづくりが重要になってくる。

仮にポイントアプリなどで大量にユーザーを集めたとしても、
そこからちゃんとユーザーに育つのであれば問題はない。

「テレビで大きく取り上げられてDLが猛烈に増えたアプリ」と、
「ブーストで無理矢理にDL数を増やしたアプリ」の差はなんでしょうか?

前者は「欲しいとおもって能動的にDLした人」が多い、
後者は「そのアプリが目的ではないけど、ポイントがもらえるなどで受動的なDLをした人」が多い、

この違いは、DL数からのアンインストール率、
AppStoreから検索でDLしたのか、ダイレクトリンクでとんできてDLしたのかの比率などで、
ある程度、統計・アルゴリズムで判断することができるように感じます。

特にGoogleはアルゴリズムに超強いので、
技術上は高精度での判断が可能と考えるのが自然で、間違いなく強化される部分なのではないでしょうか。

7、日本市場を狙った海外パブリッシャーが増える。

CandyCrushSaga、Clash of Clansなどが日本で大きく売り上げを上げています。
しかし、海外発のアプリで日本でヒットしているのは世界的にヒットしているアプリばかり。

特にアジアの国々、韓国や台湾のデベロッパーなどは、
日本のマーケットに対してとても興味を抱いているように感じます。
(当サイトも、欧米よりアジアの会社からの問い合わせが来ている)

逆に日本から世界へ、
ブレイブフロンティアのように日本で成功したアプリが、
世界各地のパートナー・拠点でローカライズしてローンチするという、
グローバルな動きをとる事業者も増えてくると思います。

8、アプリをもっと簡単に開発できるようになる。

ソースコードテンプレート販売や無料素材の充実、
アプリ開発ツールの進化などにより、
アプリ開発の工数を少なく出来るような環境になっていく。

一方で、無料ブログで誰でもWEBページが持てるようになったように、
誰でも簡単にアプリがつくれるようなサービスが出てきて開発のハードル自体は下がっていったとしても、
ハイクオリティなものが誰でもつくれるという状況にはならないし、
マーケティング(主に集客)の部分でつまずいてしまう人も多いはず。

例えるならば、
今の時代、ブログを書くことは誰でもできるし、WEBサイトの構築も簡単にできるようになったが、アクセスがくる人気サイト、モノが売れるサイトになるのはごく一部。これと一緒。

9、タブレットアプリが盛り上がり始める元年

グローバルでみると、日本だけタブレットアプリ市場はスマホに比べて比率が小さい。
しかし、タブレットは日本で普及しないかというとそんなことはないと思う。

一般消費者にとってはPCがいらなくなって(もちろんスマホが主流だけど)タブレットを使う人が増える。
デスクトップやノートPCから、ネクサス7やiPadminiなどの、7インチ型のタブレットに移行していく。

リビングやベッドでくつろぎながら、電子書籍(マンガ)、動画、ネットなどを使う場合、
筆者はこのサイズが最適だと思うから。

7インチは女性がカバンに入れて持ち歩くのにもちょうど良い大きさに感じる。
カフェでいじるのにもちょうど良い。

7インチタブレット普及に伴って、ようやくタブレットアプリの市場が、徐々に盛り上がり始める。タブレットサイズの画面ならではのアプリは特にチャンスがありそう。

10、スマホの普及率の伸びのピークが終わり始める。

2014年は普及率を50%を超えてきて、
大きな成長期は2014年で終わるような感じになる。

ガラケーを使う人は30%弱は残りそうだと思うので(根拠なし)、
マックスの普及率はmaxで80%弱程度になりそう。

そこまでの到達が、
2016〜2017年くらいだとして、

2014年末が50%〜60%
2015年末が60%〜70%
2016年末が70%〜80%

くらいのイメージで進んでいくのではないだろうか。

11、一般企業がアプリに参入をはじめる

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(画像:HONDA”RoadMovies”、グリコ”アイスの実公式アプリ”、Softbank”お父さん迷路”)

ブランドを中長期的に育てるという目的の元、
一般企業(大手企業寄り)のアプリがたくさん出てくる。

直接的にビジネスにつなげるアプリ、
例えば(※例は適当)、吉野屋の近くの店舗が検索できる、無印良品の商品がアプリで見られる、という「直接的」なものだけではなく、

HONDAのRoadMoviesのように、
顧客とブランドが「間接的」に接点をもつようなアプリが多く出てくる。
(恐らく、ドライブに出かけるのが楽しくなるアプリというコンセプトでつくられている)

お菓子メーカーの森永がテレビCMを出稿する(直接)だけでなく、
幼稚園をキョロちゃんのぬいぐるみをきてお菓子を配ったりしている(間接)ような感じ。

12、ゲーム会社がアプリに大進出

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(画像:チェインクロニクル、ワンダーフリック、ドラクエ8)

2013年は、ドラクエがスマホでのローンチをはじめたり、
セガがチェインクロニクル、レベルファイブがワンダーフリックのような本気ゲームを出し始めたり、この流れが引き続き加速してくる。

ゲームの会社が携帯ゲーム機で出てくるような、
クオリティの高い、おもしろい無料ゲーム(アプリ内課金)をどんどんリリースしてくる。

個人のアプリ開発者は、
この戦いに真正面から挑んでは勝ち目が薄い。

ゲームであれば、機動力高く、良質なライトゲームを出していく、
アイディア重視の斬新なゲームをつくるなど、
大手のゲーム会社には出来ないポジションを狙う必要がある。

ファミコン時代のゲーム(グラフィックしょぼいし単純だけど面白い)が今も愛されているように、グラフィックや演出だけが評価軸ではないというのを考えたい。

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アプリマーケティング研究所編集部 アプリのマーケティングメディアです。アプリの売上を伸ばす施策やデータが学べるマガジン「月刊アプリマーケティング」もスタートしました。最近の記事は新サイトにて更新しています。取材申請はコチラのページから。
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