9/24に東京(神谷町)で開催された、
アプリセミナー「アプリダウンロード数/アクティブユーザー数 5倍増加セミナー&交流会」に参加してきました。
本記事では講演内容について、
参考になったポイントをまとめたいと思います。
CPI型広告「ADcrops」
ノンインセンティブのCPI型広告「ADcrops」の紹介。
SDKが必要なし(ビジネス特許取得済み)が特徴。
レビュー記事形式で広告配信できるメニューは、
ツール、ユーティリティ、ニュースアプリは非常に広告効果的に相性が良い。
ADcropsデータ:
出稿アプリ数:約1,500タイトル
登録メディア数:約2,000
ADcrops経由DL数:500万以上
アクティブユーザー獲得Tipsというか商品説明に近かったため割愛。もっとデータや成功事例が見たい!あとアドネットワークだからこそ持っているデータ「こういうジャンルのアプリ儲かってるみたい」とかの激しい暴露希望。
ASOは継続的な新規ユーザー獲得に活用できる
ASOというのは「Appstore内検索でどういう風に上位にだせるか?」
よくあるパターンとしては、
リリース直後にPRに成功して日経新聞やアプリメディアにとりあげられても、
特にiOSの場合は、ランキングの動きが速いので翌日あたりに順位が下がる。
ASOもWEBのSEOと同様で「継続的な自然流入を獲得していきたい」
というニーズにマッチする。
ASOで新しいユーザーが常に入ってくる状況にすることが理想。
200DL/日であっても月間で6,000DLになる。
現在のAppStoreではアルゴリズムが変わってアクティブユーザーを重視してきているので、
昔に獲得した10,000DLよりも、今日の200人のアクティブユーザーのほうが大事。
ASOやるべきアプリ3つ
1、ツール系アプリ/定番ゲーム
例:名刺管理、タスク管理、画像編集、パズルゲーム、教育アプリ
※ミニゲーム(カジュアルゲーム)とASOは相性が悪い。
2、月間広告予算50万円以下
広告予算使える場合はブースト広告つかったほうが早い。
3、事業立ち上げ期/市場調査時期
大手メーカー系起業内でのアプリ事業立ち上げ時にポテンシャルをみたい時。
本当に順位は上がるの?
iTunesキーワードとアプリタイトルを整備することで
今までひっかかっていなかったキーワードもひっかかりDLにつながる。
圏外だったものがいきなりランクインすることもある。
AppStoreのキーワード順位測定ツール「APPSEO」(有料)を使えば順位測定が可能。
APPSEO:http://apps-seo.com/
実際のコンサルしているアプリの推移
レビューサイト掲載で一回伸びたが、その後伸びとどまっていた。
ASO施策をやった結果1日450〜500DLくらい伸ばせた。
具体的なASO事例
1、デコピック
1600万DL。かわいいに特化しているのがデコピックの特徴。
「かわいい」「カワイイ」「可愛い」を網羅している。
実際に順位を調べると検索にもひっかかっている。
2、パペルック
600万DL
タイトルが短い割には8ワード入れている。
3、ガールズカメラ
500万DL
アプリ名を先頭にもってこないというのもあり。
ユーザーにとってはアプリ名はあまり関係ないし、
タイトルのキーワードの並び順では検索順位自体はかわらない。
まとめ
・激戦区では当然のようにASOをしている。
・アプリ名(固有名詞)はタイトルの中盤にもってきても問題ない。
・タイトル欄には20近いキーワードが盛り込める。
・ひらがな・カタカナ・漢字表記をタイトルでカバーしているアプリも。
ASOコンサル現場であったリジェクト事例
アプリを盛り込みすぎた結果、
「キーワードはタイトルに入れないように」とAppleからメッセージを受けた。
<改善して審査通過>
1、タイトルを短くした。(リジェクトされたのは”文章”のようだった)
2、タイトルの後ろにハイフンで”サブタイトルだよ”と強調
3、リジェクトの可能性も想定してキーワードの優先順位を決めておく。
リジェクトされてから「どうしよう」とならないように。
ASO、iTunesキーワードとかタイトルの設定は舐めてはいけない。仮に1日10ダウンロード増えたとしても一年で3,650ダウンロード。チリもつもればなんとやらです。カタカタ・ひらがな検索とかも案外盲点だったりする。
ソフトニックについて
ソフトウェア・アプリのオンラインメディア
ソフトニックはグローバルだと月間UU数で9800万、
このトラフィックをいかして日本のアプリを海外に情報発信したい。
ソフトニック:http://www.softonic.jp/
1、スマホアプリの海外市場って本当に魅力的なの?
スマホゲームに関しては、
Googleplayでは日本の開発者が世界トップ10の中で5社を占めている。
ランクインしている会社は、日本と数カ国のみで展開が多い、
日本はスマホゲームでもっとも儲かる市場。
ゲーム以外では日本のパブリッシャーはLINEが健闘している。
その他ランクインしているのはアメリカ・中国などの大国の会社が多い。
日本の開発者vs海外の開発者
GooglePlayガンホー(日本)
iOSスーパーセル(フィンランド)
両者の戦略の違いがよくわかる例。
ガンホーはほぼ日本の収益だけでトップに。
スーパーセルはたくさんの国の収益を合算してトップに。
日本の開発者は日本の収益性が高いので、
このままで良いと思うかもしれないが、今後モバイルゲーム市場はグローバルが伸びる。
グローバルに対する日本の市場比率は相対的に少なくなっていく。
スマホアプリ海外市場の魅力
・市場規模と成長率
グローバル市場は伸びている。
・言語圏内の拡散力
日本語は日本でしか話されていないが、
英語、スペイン、フランス語などは言語圏ごとの商圏があり、
一旦その言語圏でヒットすると別の国に口コミで広まりやすい。
メディアも同じ言語をつかっているので、話題を取り上げやすい。
・ロングライフ
海外ランキングをみるとテンプルラン、アングリーバードなど、
海外のどこかの国でヒットしたものが、同じ言語圏の国でヒットを重ねることがある。
2、海外スマホアプリ市場をどうやって攻めるの?
国で攻めるのではなく言語別に攻める。
言語別の人口とインターネット普及率。
中国はネット普及率37%にも関わらず、5億人のネット人口がいる。
言語圏によるセグメンテーション
中国語は中国・シンガポール・香港・台湾、
スペイン語はスペイン・メキシコ・アルゼンチン(スペイン語圏への影響強い&DL数が多い3国)
英語はイギリス・アメリカはもちろん、ソフトニックのデータを見ていると、
インドも大きな市場、続いてインドネシア(世界で人口が4番目に多い)
アジア圏は英語で攻めるというのを提案している。
なぜか、英語喋れる人はリテラシーも高く高所者が多い。
自分が欲しいと思ったアプリをDLするのでリターンが多い傾向。
グローバルの人気スマホカテゴリ
ブラウザゲーム、ツール、ユーテリティ系はローカル色が強いので、
グローバルで広くDLされるのは難しい。
国ごとに人気カテゴリ傾向に特色がある、
例えば、英語圏だと「出会い系アプリ」が人気。
シリコンバレーなどで技術者が高収入の人が使う。
スマホアプリの海外プロモーション
・大規模PR
LINEは現地の広告代理店に委託している、
テレビCM、交通広告、タイ国際航空とコラボしてスタンプを用意したり機内誌に広告をだすなど。
・小中規模PR
日本と同じような感じ。
3、日本市場と海外市場の何が違うの?
日本・中国・韓国は他の国と比べても特色が違う。
アメリカ・インド・マレーシアなどは人気アプリが共通している。
スペイン語圏(スペイン・メキシコ・アルゼンチン)も似通っている。
ブラジルはポルトガル語だが中南米の影響を受けている。
フランスはアフリカ圏もあるがヨーロッパに近い傾向。
言語別に攻めて、さらにキーになる国を攻める。
日本でヒットしているものと海外でヒットしているものは違う。
海外展開における留意点
・市場規模・・・スマホ普及率など
・人気ジャンル・・・国によって人気ジャンル・トレンドがある。
・コンテンツの親和性・・・日本とのコンテンツの親和性はどうか?
・マネタイズモデル&価格帯・・・日本はガラケー文化があるのでリテラシーが高いなど。アプリの価格帯も途上国・先進国で差がある。
アプリのカルチャライズ
・コンセプト・・・国のニーズ・商習慣に合致しているのか。
・タイトル(ネーミング)・・・ただ翻訳するのではなく文化的背景に落とし込む。
・キャラクター・・・日本では”かわいい”は受け入れられるが、海外ではマスはとれない。
・グラフィック・・・国によって「青っぽいのが好き」とかが違う。
・リテラシー・・・日本はガラケーでリテラシー高いが、海外は違う。など。
4、どうしたらアプリレビューサイトに取り上げてもらいやすいの?
アプリレビューサイトに記事にしてもらうポイント10
ソフトニックを運営していて感じるポイントは以下の10つ。
1、ユニークなポイントを見つけ、企画開発のストーリーを伝える
2、特筆すべき統計や客観的事実数値を全面に押し出す
3、メディアにとってはタイミングが最重要(新iOS、ゲームショウ避けるなど)
4、ライターやエディターを普段からコミュニケーションをとる
5、リリースはメディア別にパーソナライズする
6、メディアからの問い合わせにはすぐ対応
7、エディターの仕事を軽減させる(補足、注釈など)
8、ローカル色のある時事ネタを提供する(LINEがFCバルセロナとスタンプコラボなど)
9、専門用語を避ける
10、掲載後のフォローアップ(お礼など)
ソフトニック日本語ページの下に、
Softnic develpo centerというのがある。
アカウントつくると自社のアプリが登録できる。
海外情報は参考になる。国もそうだけど言語ごとに押さえるべき国があるということ。日本語は日本人にしか使われないので、ここの想像はつきにくいかもだけど大事なこと。
Q、日本のアプリは日本国内にとどまっている、海外にむかってく会社は増えている?
杉山(スターガレージ):海外展開しているアプリは意外にある。
ただ、プログラム本体のローカライズや、現地でツール系がどんなニーズがあるのかでつまずく。
ASOも日本語をそのまま翻訳したキーワードでは効果がでない、
ちゃんと海外で検索されているキーワードにしないと意味が無い。
北米で女性向けの恋愛シミュレーションゲームが北米向けに積極的にでている。
需要は日本だけなのかなとおもったが、ローカライズ依頼がいくつかでてきている。
長島(ソフトニック):コロプラさんの「魔法使いと黒猫のウィズ」も海外進出していたり、
今後は更に積極的に世界にもいくという話を直接聞いている。
徐々に日本で成功した企業が海外にでていくケースは増えている。
ただ、現地のローカライズは課題にもっている企業が多いよう。
Q、ASOはタイトルにキーワードいれるとどのくらい影響ある?他に順位が上がる要因は?
杉山(スターガレージ):基本はタイトル・キーワード・discriptionのみ。
レビュー☆の数・アクティブユーザーを見ているみたい。
自分でコントロールできる範囲がWEBのSEOに比べて少ないので、
出来る範囲で最適化することが必要。
「日本の女性向け恋愛シミュレーションゲームが海外で人気」は盲点。
こういうのが、ジャンルごとにたぶんあると思うんだ。日本のコンテンツが好きな人ってけっこういるはず。
直接的な測定ができないので地道な検証を繰り返すしかない。めんどくさいけど、続けることで他の人と差がつくと思う。