恋愛ゲームアプリを出しているインタースペースさんと、動画アドネットワーク「maio」を運営するアイモバイルさんによる、対談記事をお送りします。
※本記事は株式会社アイモバイルより、依頼を受けて執筆したPR記事です。
(左から)株式会社アイモバイル 早瀬優希さん、株式会社インタースペース 久保田晴美さん 三林達也さん
インタースペースについて
早瀬:インタースペースさんの「恋愛ゲームアプリ」について教えていただけますか? いまどのくらいのアプリを出されているのでしょう。
三林:これまでに「カジュアル恋愛ゲーム」を約30アプリ出してきました。ダウンロード数でいうと、累計200万ダウンロードを超えたところです。
もともとは、子会社だった「more games」(現在インタースペースに事業譲渡)が過去に出していた、恋愛ブラウザゲームを、アプリ化するところからスタートしました。
それをやり終えてからは、他社の「サービス終了」してしまったゲームを提供してもらい、うちのシステムに載せ替えることで、アプリをつくっています。
そこから生まれた収益については、「レベニューシェア形式」で分け合っていますね。
早瀬:じゃあ「眠っているゲームを復活させる」みたいなモデルですよね。今はどれくらいのペースでアプリを出しているのでしょうか?
三林:最近は、2ヶ月に3〜4本ペースで、アプリをリリースしています。どちらかといえば「アプリの数」で勝負して収益をあげていくモデルですね。
※インタースペースのアプリチームは約8名で運営。アプリのビジネスモデルは「広告+課金」
「女性向け恋愛ゲーム」について
早瀬:「女性向け恋愛ゲーム」をつくるときに、こだわっているところはありますか?
久保田:アイコンやスクリーンショットは、アプリストアに並んだときに「どれがグッとくるのか」、女性ならではの視点で選んでいます。
ただ「幸せそうにキスしている」よりも、オレ様キャラだったら、角度を傾けて「上からキスされてる」感じにすると、襲われてる感があって良いとか。
それから「やさしい笑顔」じゃなくて、ちょっと「いじわるそうな笑顔」の方が、グッとくるよねとか。笑
三林:こういうのって、男性がやると生々しくなり過ぎちゃうんです。女性的には「妄想が掻き立てられる」くらいが良いのでしょうね。
早瀬:とくに「人気があるキャラ」などはいますか?
三林:「プリンセスクローゼット」のアキトというキャラは、女性にすごく人気があります。
彼はとんでもないやつで、主人公を「鳥かご」に閉じ込めたりするんですよ。男目線だと「コイツいかれてやがる…」と思うんですけど、コアファンがたくさんいる。
久保田:女性はそういう「アキトの独占欲」に惹かれるんですよ。自分がいないとどうにかなっちゃいそうな「危うい感じ」が良いというか…。
やっぱりただ「好き、好き」言われるんじゃなくて、「お前じゃないとダメなんだ…」って言われて、「私じゃないとダメなんだね?うんうん」って思いたい。
そう思えるキャラクターにこそ、没入感が生まれると思うし、作品にのめり込めるんじゃないかなと。
早瀬:なるほど。
久保田:だから「イラストを保存できる」機能とかも地味に大事ですよ。それを鑑賞して「彼との思い出」に浸っている人もいるんですから。
恋愛対象のキャラと過ごした時間を、アルバムのように見返して「思い出に浸れる」、そういう要素も恋愛ゲームには必要です。
早瀬:勉強になります。
久保田:あと社内で一度、自社アプリへの誘導策として、男性キャラが「ほかの恋愛アプリ」をおすすめする、という案が出たのですが、わたしは「それはあり得ない!」と思いました。
自分が恋愛対象として見ているキャラクターに、「コッチの男とあそびなよ」と突き放されているみたいで、ショックじゃないですか。笑
そういう「世界観の崩壊」につながる部分は、気持ちが冷めるキッカケにもなり得ますし、とくに気を配る必要があるかなと思います。
※そのため「自社アプリ誘導」については、サブキャラなどをつかうようにしているそう。
「動画リワード」を入れて起こった変化
早瀬:「動画リワード」については、どのように入れていますか?
三林:動画広告をみると「体力回復」と「ストーリーの解放」が出来るようにしています。ただ、収益の8割くらいは「体力回復」が占めていますね。
ちなみに、動画リワードのeCPMは平均2,608円です。動画広告を1回みてもらえると、1〜3円ほどの収益が入ってくるイメージでしょうか。
早瀬:インタースペースさんでは、「動画リワード」を途中から導入されましたが、その前後でデータを比較すると、何か変化がありましたか?
三林:まず「アプリの売上比率」が変わりましたね。
もともと「広告50:課金50」という売上比率だったのが、動画リワードを入れてからは「広告60:課金40」という比率に変わりました。
もちろん、広告売上を「動画リワード」が押し上げる形になって、全体の売上も伸びました。
※インタースペースの「恋愛ゲームアプリ」全体でのデータ(以下同様)
早瀬:ちゃんと「アプリ全体」で売上が伸びたのは良かったですね。
三林:それから、動画リワードを入れると「ユーザー数値にどんな変化が起こるか?」も調べてみました。
結果としては、動画リワードを入れたことで、課金率は2.2%アップ、課金額は20%アップ、継続率が1%ダウンしました。
継続率については、誤差の範囲かもしれません。
動画リワードを入れるまえは、「課金率が大きく下がるかも…」という懸念があったのですが、意外にもそうはなりませんでした。
早瀬:なるほど。「継続率」だけは少し下がったけど、「収益面」では完全にプラスに働いたと。
三林:それから、どんなユーザーが動画をみているのか調べるため、「動画リワードを視聴しているユーザー」の特徴も調べてみました。
すると、動画リワードを「視聴している」ユーザーは、動画リワードを「視聴していない」ユーザーに比べて、課金率が4.3倍高く、課金額が12.2倍高く、継続率が3倍高いことがわかりました。
つまり、動画リワードに反応しているのは、ゲームに前のめりになっている「アクティブなユーザー」だった、ということですよね。
ただ注意点としては、いずれも「動画リワード」導入前後1ヶ月でのデータだということ。中長期での影響はまた考えないといけません。
早瀬:動画リワードを入れるときに「工夫していること」はありますか?
久保田:動画を再生する前に、キャラが「一緒に動画みながらゆっくりしよう」と語りかけることで、なるべく世界観を崩さないようにしていますね。
三林:あとは「1日に動画視聴できる回数」を6回までにしています。回数を無限にしてしまうと、すぐに収益性も落ちてしまうと思うので。
そうした工夫もあってか、現在はアクティブユーザー(DAU)の50%が、動画広告を視聴してくれています。
早瀬:ちなみに「50%」という数値は、めちゃくちゃ高いです。いろんなアプリを見ていても「40%あれば高いほうかな」というところなので。
動画アドネットワーク「maio」との取り組み例
早瀬:各社の「動画リワード」をつかってみて、実際「maio」ってどうでしょうか?
三林:「maio」は収益性(eCPM)が安定してるのが良くて。4〜5社つかっている「動画リワード」のなかでも、主力2社のひとつになっています。
早瀬:お力になれているのなら、うれしいですね。
三林:あと「maio」の人たちって、親身になって相談にのってくれる。それで「今回だけですよ!」って言いながら、動いてくれるところがぼくは好き。
以前も、うちの「恋愛ゲーム」にマッチする広告主を、とってきてくれないかと相談したら、本当に営業にいって予算をもらってきてくれた。
ちなみに、恋愛ゲームにマッチする広告というのは、女性向けの「リズムゲーム」や「(他社の)恋愛ゲーム」のことなんですけど。
※インタースペースでは収益性を優先して、競合他社の「恋愛ゲーム」の広告も、表示OKにしている。
早瀬:ありましたね。その時は女性向け恋愛ゲームの広告主さんに、インタースペースさんのアプリに指定して出稿しないか、とご提案していました。
「恋愛ゲーム」ってすこし特殊で、ユーザー層がわかりやすいから、マッチングするメディア(広告)があるかどうかが、すごく重要なんですよね。
三林:そうなんです。そのときは、広告主の予算が「数十万円の規模」だったのですが、うちのアプリに絞って配信してくれたので、収益性にも跳ね返ってきました。
早瀬:「maio」は国産のアドネットワークなので、そういった営業的なサポートにも、出来る範囲で協力するようにはしていますね。
三林:わがままも聞いてくれるし、メディアを大事にしてくれる。個人的には「maio」にはいつも助けられています。
動画アドネットワーク「maio」
https://maio.jp/
取材協力:株式会社アイモバイル、株式会社インタースペース
広告企画:アプリマーケティング研究所