カジュアルゲーム中心にアプリをつくられている、
Vi-Kingさんの新作アプリ、”レベルあげ!“。
このアプリは、レベルを上げて魔法を覚えながら、
敵をタップして倒すシンプルゲームですが、
アプリ内課金、レビュー促進の表現が面白くて、
参考になるなと思ったので紹介します。
レビューを書いてもらう。
「レビューを書く」
ではなく、
「★5つのレビューを書いて応援する。」
※単純に「レビュー書いて」って書くと、めんどくさい気がしますが、
「応援する」という表現は、善意に訴えられているような感じがします。
なんとなく暇だったら、レビュー書きたくなるかもしれませんね。
有料アイテムを買ってもらう。
「200円でポーションを15個購入」
ではなく、
「レッドブルを制作者におごって、ポーションを15個ゲット」
※結果的には「200円払う」という意味で一緒ですが、
レッドブルに置き換えることでなんとなく嫌らしさが薄まる感じがします。
少年ジャンプでも、コーヒーでも他のモノに置き換えてもよさそうです。
ちなみにwebサイトのマーケティングでも、
「無料お試し」「無料申込み」「無料モニター」と文言を変えただけで、
購入率が変わるなんていうことは、ざらにあるのですよね。
CPI広告で他のアプリをDLしてもらう。
「おすすめアプリ」
ではなく、
「全力でおすすめするアプリ」
※クリックするとGAMEFEATに飛びます。
実態はおすすめもクソもないと思いますが、作者のおすすめアプリっぽい感じがして、
機械的な誘導とは違った印象を受けるかもしれません。
いずれも、あたかも友達のような表現をすることで、
ユーザーが自然にアクションしてくれるような表現をしています。
恐らく、ぶっきらぼうに「アイテム購入」「レビューを書く」などと、
記載しておくよりは、
この”レベルあげ!”で使われている表現のほうが、
アクション率が高いでしょう。
いくらでも応用できそうだ。
他にはどういった表現が出来るでしょうか。
「アプリをレビューする」
↓
「最近落ち込んでいるアプリ作者を★5レビューで励ます」
「応援の意味もこめて、レビューを書く」
「次回作への期待もこめて、レビューを書く」
「人助けだとおもって、レビューを書く」
「今日は良いことがありましたか?気分が良い日にはぜひレビューを書いてください」
「有料アイテムを購入する」
↓
「作者にコーヒーをおごる」
「貧乏な作者に、今日の夕飯代をご馳走する」
「不覚にもアプリが面白かったので、仕方ないのでアイテムを購入する」
まあ上記は適当ですが、
いろんな表現の仕方があるかなと思いました。
(あんまり捻りすぎても、訳わからなくなってしまいますが)
アプリユーザーがクスっと笑えて、
「仕方ないなあ」と思ってレビュー書いてもらえたら、それでいいですよね。
過去作をDLしてくれたら、アイテムプレゼント
あとは、過去の自社アプリをダウンロードしてくれたら、
ポーション(ゲームを有利に進めるアイテム)をプレゼント。
という誘導の仕方も良いなあと思いました。
こうすることで、1DLが2DLに変えられる可能性もあります、
当然、DLに比例して広告収益もプラスされます。
小さな積み上げは、積み重なると大きな差になる。
アプリ開発者からすると、
1ユーザーあたりから生まれる資産を最大化していくというのは、
今後ひとつ課題になってくると思います。
目に見える広告収益も大事だと思うのですが、
ユーザーがレビューを書いてくれたり、口コミしてくれたり、
アイテムを購入してくれたりと、
直接的に目に見えない価値を、つくりだしてくれるような地道な工夫が大切です。
余談ですが、ドロップボックスなどを生み出した、
シリコンバレーの有名なベンチャーキャピタル、
“Yコンビネーター”の創業者ポールグレアム氏は、
投資先のスタートアップ企業に対して、
こんな話をよくするそうです。
(画像:wikipediaより)
「毎週10%の成長率は黄金の数字。1年続けると142倍になる。
目標設定が有効なのは、集中力が養われるから」
ここで言われているのは、集中を切らさないためにも目標をたててやれということですが、
同時に小さな数字も1年積み重なれば、大きい差になるんだぞ、
ということを言っているわけですね。
一見小さくておざなりにしがちなところが、
成功を左右する場合もあると思います、
こうしたところにも気を配っていきたいところです。