【書籍紹介】iphoneアプリ成功の法則

2013年06月12日 |
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本日は、iphoneアプリ成功の法則という書籍を紹介します。

この書籍は2009年末に出版された、
iphoneアプリのマーケティング本で、少し古い本ではありますが、
今読んでみても、非常にヒントになるなと思ったところを、
ピックアップし紹介しています。

章ごとに約10人のアプリ開発者・アプリ関連事業者が、
それぞれの成功法則や体験談をまとめています。

■和田純平さん

・主なアプリ
Minipiano
Finger Piano for iphone

Minipianoは400万DL越え。
Finger Piano for iphone20万DL越え。

Finger Piano は350円というあえて強気な価格設定をした。
せれまでに似たようなコンセプトのアプリがなかったから。

リリース後のプロモーションは行わなかったが、
DL数は順調に伸びって言った。

ビジュアルはとても重要。
アイコンをいかにきれいに作るかは特に重要。
アイコンが良ければアプリの説明を読んでもらえる。

多言語対応は出来ればするべき。
海外を視野に入れて、翻訳会社に依頼して多言語対応している。
概要説明だけでもプロにお願いすると良い。

■深津貴之さん

・主なアプリ
Toycamera
Quadcamera

「Toycamera」
多くの人にDLしてもらえたのは、ブログで紹介してもらえたから。
ITジャーナリストの方に会った際に、自分のアプリを紹介したらブログで紹介してもらえた。
自分のブログのPVも月10万程度あったので、自身のブログでも紹介した。

「Quadcamera」
英語圏向けにつくった連射可能なカメラアプリ。

海外の有力ブログへ売り込んだ。
はてなで海外メディアのリリース先リスト(要チェック)を集めてもらった。

リリース時には、
無料DLチケットとyoutubeのURLを記載した。

結果的に、Gizmode、Macworldなど
多くの米国メディアに取り上げてもらえた。
230円の有料アプリだったが、11万DL越えを達成。

プレスリリース以外で効果があったのは雑誌広告。
Macworldの英語版に広告をだしたところDLが伸びた。

アイコンは非常に重要、8時間かけてつくることもある。
アプリの第一印象を決めるのはアイコン。
アプリ全体を通したデザインも大切。いかに要らないものをそぎ落とすか。

ユーザーを大切にすることも大事。
ブログのコメント欄や、twitterでサポートを受けている。
ユーザーとの信頼が築ければ、新作アプリのDLしてもらえる。

■株式会社パンカク:柳沢康弘さん

・主なアプリ
Lightbike」(米国appstoreで一位を記録)

日本国内で圧倒的に強いコンテンツを持っていなければ、海外市場を意識すべき。
「Lightbike」は有料無料併せて、180万DL超え。
(無料と有料350円の比率は7:1)

iphoneユーザーが多い北米を狙った、
北米のユーザーの心にささりグログで紹介してもらえそうなものをつくった。
iphoneアプリブロガーは、20後半〜40代男性
ニュースとして使いやすい「世界初」などの特徴をもっていることも大事。

■株式会社フォーユー:金田進哉さん

・主なアプリ
Mywebclip
iconclock
LCD Clock

アイディアは浮かんだ時にネタ帳に書く。
後から役立つものもあるので、消さないように捨てないようにする。

「LCD Clock」
プレスリリース10〜15のiphone系ブロガーにメール送付。
複数のブログに掲載いただき、appstoreのランキングも上昇。
1年で7万DLを達成。

ブログで紹介してもらえると、特に日本では効果がある。

コミュニケーションは、
アプリ開発者同士や、使ってくれるユーザーともに重要。
Webサイトやtwitterでユーザーからのサポートを受け付けている。

売れるアプリ成功の秘訣は真似をしないこと、好きになること。
アイデアやコンセプトを重視し、オリジナリティのあるものをつくること。
ニーズの隙間を狙っていくこと。

■宮田人司さん

・主なアプリ
「Memory tree」

iphoneアプリ展開している、全ての国でDLされている。
海外のアート系雑誌に取り上げられて海外DLが伸びた。
プレスリリースは送ったが、それほど積極的にはしなかった。
主に、口コミで広まっていったように思う。

ユーザーに支持されるアプリの重要ポイントは、
おもしろいと思ってもらえるかどうか。

おもしろいアプリをつくるには、
開発者にとって精神的な余裕が必要。

追い込まれて苦しみながらつくるのは良くない。

■森琢磨さん

・主なアプリ
「Tweeter」

「NatsuLion for iphone」
プレスリリースは送らなかった。
日本のtwitter上で広まっていったが、海外には広まらなかった。

iphoneアプリはアイコンの印象がとても強い、
アイコンの出来が普及するかに大きく影響する。

仲間を増やすことは大事、
開発についてもユーザーサポートも一緒。

■若林大悟さん

・主なアプリ
singing cat
star snake
antClock

銀行員からアプリ開発者に転身。

singing catは国内の有名ブロガーやメディアの11箇所にリリース送付、
itmediaに取り上げてもらえて、Yahooニュース、mixiニュースにも転載された。
海外のサイトにもプレスリリースを送ったが、取り上げてもらえなかった。

アリの動きで時刻を表示する「antClock」は、あまりDLされなかった。
単純なアプリだったこともあり、プレスリリース送付したが、
メディアでも取り上げてもらうことはできなかった。

メディアやブロガーに取り上げてもらうには、
アプリに新規性・役に立つ機能・おもしろさなどが必要。

■APPLIYA:小田島大輔さん

たくさん売りたいなら、アイディアにかけるしかない。
口コミで伝えたくなるアプリをつくるのが重要。

メディアで紹介されるよりも、知人に勧められた時の方が、
「やってみようかな」という気持ちになりやすい。

多くのユーザーはアプリの説明文を読んでいない。
見ているのはアプリのアイコンと、スクリーンショット。
アイコンとスクリーンショットのクオリティは絶対下げてはいけない。

プレスリリースは出したほうが良い。
ただ、大手メディアにはなかなか掲載されないので、
ペット関連のアプリならペットのコミュニティ、
フィットネスならその愛好者が多いサイトなどにアプローチするといい。

■APPBANK:宮下さん

iphoneアプリ紹介サイトAPPBANKを運営。
取り上げないアプリもある。

ほぼ同じアプリの場合は取り上げない、
2番手として出すからには、何かしら新しい内容を入れるべき。

開発者からの熱意が感じられない場合も取り上げない。
アプリへの愛情と、ぜひみんなに使って欲しいという熱意。

色気の感じられない広報的なリリースや、
URLだけが張られた掲載依頼メールがくることも多い。

売れそうなアプリは、スクリーンショットを1〜2枚見ればわかる。
一画面に表示される情報の種類は絞ったほうがわかりやすい。

タッチパネルに触れたときの、
アニメーションや音の演出もアプリの価値を決める重要な要素。

■まとめ

・価値のあるユニークなアプリをつくるべき
・プレスリリースは送るべき
・アイコンは非常に重要
・ユーザーや開発者仲間とのコミュニケーションが重要

という意見がかなり多いです、
これはiphoneアプリ市場が始まった当初から変わらないことであり、
恐らく今後も不変な要素でしょう。

アプリ成功体験者の方々を参考に、
今後のアプリの成功につなげていきたいところです。

今回紹介した部分はかなり絞ったピックアップです。
気になった方は本書を手に取ってみてください。

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アプリマーケティング研究所編集部 アプリのマーケティングメディアです。アプリの売上を伸ばす施策やデータが学べるマガジン「月刊アプリマーケティング」もスタートしました。最近の記事は新サイトにて更新しています。取材申請はコチラのページから。
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