日本のアプリ市場は世界レベルで見ても大きく、
パズドラを筆頭に非常に市場が盛り上がりを見せています。
ただ、逆に日本だけで成り立ってしまうばかりに、
世界に目を向けにくいということもいえると思います。
アプリはゲームなどビジュアルベースで、
説明なしでも直感的に使用できるものも多く、
言語の壁は超えやすいです。
アプリを各国の言語にローカライズするのはもちろん、
最初から、海外圏に向けてアプリをつくるというのも、
おもしろいのではないかなと感じます。
今回は、中国のアプリ市場と実際に中国で人気がでているアプリについて、
調べてみた結果をまとめたものです。
ご参考になれば幸いです。
中国のスマホユーザー
中国の人口は13億人を超えていて、
日本の10倍以上の人口がいるわけですが、
スマホはどのくらいの人が使っているのでしょうか?
2013年2月:2.21億人
2013年2月末:2.46億人
(参考:2月末中国のスマホユーザーは2.46億人に、アメリカを超えて世界トップ)
つまり中国では現在、
1か月で2,500万人もスマホユーザーが増えているということです。
2,500万人というと日本の人口の25%ほどですから、
日本で言うと、4か月で日本人全員がスマホを保有するくらいのペースと考えると、
もう訳がわからないですね。
このペースは加速中で、
2013年には5億人、2014年には10億人に達する予測(本当?)のようです。
(参考:https://appmarketinglabo.net/china-app-market/)
また、中国では都市部の、
スマホ保有率が90%を超えているそうです。
理由としては、
(1)中国では低価格帯の機種が充実している
(2)SIMフリーのため端末の買い替えがしやすい
(3)中国ではスマートフォンが初のモバイル端末保有となるユーザー多い
だそうです。
博報堂生活綜研(上海)の鐘鳴氏は
「中国人はスマートフォンへの依存度が高く、
一番身近で手軽な情報入手ツールとして、スマートフォンを活用している傾向が強い」
と言っているところからも、
携帯電話っていう感覚よりは、
モバイルPC+電話もついてるデバイスみたいな感覚なのかなと思います。
(参考:http://markezine.jp/article/detail/17788)
無料アプリか、有料アプリか?
無料アプリのダウンロード経験は、日中ともに8割を超えている。
有料アプリのダウンロード経験は、日本は3割以上に対し、中国は1割以下にとどまっている。
つまり、中国は日本よりも有料アプリ購入のハードルが高い。
クレジットカードの普及率なども要因としてありそうですが、
無料アプリのほうが可能性がありそうです。
(参考:http://markezine.jp/article/detail/17788)
アプリのジャンル
中国アプリビジネスに詳しい、
Chukong(Cocoa China)の温さんによると、
今後人気がでそうなカテゴリーは、
-カジュアルゲーム・ギャンブル:60%
-MMORPG・大型HCオンラインゲーム:15%
-カードゲーム・アクション・競技類:15%
だそうです、
日本と同様で中国人もゲームが大好きなんですね。
また、中国ユーザーの特徴として、
-中国はカジュアルゲーム大好き
-1分間でライトに終わる、スコアの競争がはげしいゲーム大好き。
と言っていました、
どうやら中国人は「わかりやすくて短い競争性のあるゲーム」が好きみたいです。
(参考:https://appmarketinglabo.net/china-app-market/)
androidか?iosか?
中国のos比率は、
ざっくりいうと、ios2:android8のようです。
特徴としてはGoogleplayはあまりメジャーではなく、
300以上のローカルマーケットに分散しているそうです。
これは開発者からするとやりづらいですね。
(参考:https://appmarketinglabo.net/china-app-market/)
じゃあiosは期待できないのか?というと、
そういうことでもないようで、
Appannie(2013年1Q)の調査によると、
・中国はApp StoreでDLが多い国で世界2位(※日本は4位です)
・App Storeで収益が多い国で世界4位(※日本は2位です)
となっていますので、
シェアではandroidより低いものの、
母数が大きい分、マーケット規模は十分なように感じます。
実際どんなアプリが人気なのか?
中国で人気のアプリを調べてみました。
androidはマーケットがたくさんあって大変そうなので、
とりあえずApp Storeの無料アプリを対象にしています。
(参考:http://www.appannie.com/top/iphone/china/overall/)
中国App Storeトップ15(デイリー)
1、叮叮堂OL(ゲーム)
2、君王2 HD(ゲーム)
3、Monny(ファイナンス)
4、Instagram(写真/ビデオ)
5、Photo wonder(写真/ビデオ)
6、Eternity Warriors 2(ゲーム)
7、我叫MT Online(ゲーム)
8、名将无双(乱世天下)(ゲーム)
9、比武招亲iPhone免费版-2013必玩(ゲーム)
10、弹弹岛Online.(ゲーム)
11、淘粉吧-淘宝天猫优惠精选,(ライフスタイル)
12、Face Gossip–The Global Ran(エンターテインメント)
13、赶集生活(ライフスタイル)
14、Wonder Camera(写真/ビデオ)
15、游戏多-玩家必备,游戏评测攻(ユーティリティ)
16、疯狂猜图(ゲーム)
17、四国战记 – 寒冰之刃(ゲーム)
18、恶魔宝藏 至尊版(ゲーム)
19、中彩手•彩票-充值100送10元(ライフスタイル)
20、开心水族箱(ゲーム)
やはりゲームは多いですね。
あと意外に中国語にローカライズされていない英語アプリもあるので、
ローカライズしないと無理っていう感じでもなさそうです、
中国語はさっぱりわからないので、
スクリーンショットから推測して、
アプリの内容を簡単に紹介したいと思います。
1、叮叮堂OL(ゲーム)
モンスターを育てて戦わせるゲームでしょうか。
MMORPG的な雰囲気を感じます。
2、君王2 HD(ゲーム)
百人のチームバトルとか書いてあるので、MMORPG風です。
武将を育てて仲間と敵に挑もう!的なゲームです、たぶん。
3、Monny(ファイナンス)
家計簿アプリっぽいです、zaimとかレシレコみたいな感じでしょうか。
英語のアプリですね。
有名なインスタグラムです。写真加工アプリですね。
中国でもインスタグラムは人気。
5、Photo wonder(写真/ビデオ)
女の子向けの写真加工アプリ、英語のアプリです。
詐欺写メアプリですね、美白やホワイトニングもできるって書いてあります。
6、Eternity Warriors 2(ゲーム)
モンスターハンター的なアプリみたいです。
2なので続編のようです。これも英語アプリ。
7、我叫MT Online(ゲーム)
これはモンスター育成のカードゲームっぽいですね。
たぶん、モバゲーとかグリーによくあるやつです。
8、名将无双(乱世天下)(ゲーム)
これもカードゲームですね、
育成カードゲームの武将バージョンです。
9、比武招亲iPhone免费版-2013必玩(ゲーム)
これもカードゲームぽいですね、
10、弹弹岛Online.(ゲーム)
何かわかりませんが、ゲームです。
11、淘粉吧-淘宝天猫优惠精选,(ライフスタイル)
たぶん、タオバオのECアプリです。
女性向けのアプリなのかな?
12、Face Gossip–The Global Ran(エンターテインメント)
顔認識アルゴリズムで対戦的なことが書いてあります。
たぶん写真の顔をスコア化して、
友人と対戦したり、世界ランクを競う感じです。英語アプリです。
13、赶集生活(ライフスタイル)
仕事情報探せたり、家が探せたりと、
恐らく地域情報アプリっぽいです。
14、Wonder Camera(写真/ビデオ)
女性向けのカメラアプリです。英語アプリ。
美人に撮れる!的なことが書いてあります。
15、游戏多-玩家必备,游戏评测攻(ユーティリティ)
すみませんわかりません。
情報ポータルサイトっぽい。
※以下省略。
似たようなゲームが多い。
わかったことまとめ
中国のスマホユーザーは爆発的に増加中。
中国は有料でなく無料アプリでだすべき。
日本で人気のライト系のカジュアルゲームは、
中国では見当たらない。
App Storeの人気アプリを見ると、
グリーとかに出ているカードゲームのようなものが多い。
一人でやり込むゲーム寄りかは、
“他人との競争”という要素が入っているものが多い。
女性向けのカメラ・写真加工アプリが人気!
中国語ローカライズなしで、
英語でそのままリリースしているアプリもちらほら。