今回、「アプリヘルプ」というアプリのユーザーサポート用の問い合わせ支援サービスの提供を行っている、株式会社KSKの鈴木さんと田中さんにお話を伺いました。
ユーザーサポートを頑張るとどんなメリットがあるのか、アプリ運営者の抱える課題は何なのか、ユーザーがレビュー時に抱いている心理とは、などの情報をお送りします。
以下インタビュー内容になります。
※本記事は株式会社KSKより依頼を受け執筆した企画広告(PR記事)になります。
ユーザーサポートをするとどんな良いことがあるの?
アプリのユーザーサポートというのは話題になることが多くないと思うのですが、サポートを行うことでどんなメリットがありますか?
弊社で100名以上のアプリ開発者にアンケートを実施した結果では、
ユーザーサポートをするメリットとして多くあがった項目は以下の3つでした。
・★1のレビューを減らす
・★5レビューの獲得
・継続的な利用の促進によるアクティブユーザーの増加
やはり特筆すべきは「レビュー評価の向上」でしょうか。
ある会社に実際に聞いた話では、その会社は専任の担当がサポート対応しているそうなのですが、ユーザーからのGooglePlayへのレビューに対して「現在、機能改善中です」のようにコメントをひとつひとつ一生懸命返信した結果、全体のスコアが上がったそうです。
GooglePlayの評価はユーザー側が修正出来るので、アプリ運営側の誠実な対応によってユーザーが評価を修正した、また運営からのコメント返信によって勘違い・問題が解決にした場合にレビューを修正するのだと思います。
実際に「運営側との距離が近いと感じると低評価レビューがつきにくい」という意見もあります。つまりユーザーサポートの窓口を設置し、ユーザーが不満を感じたときのはけ口がAppStoreやGooglePlayのレビュー欄のみではなくなることで、衝動的な★1レビューは減らせる効果はあると考えています。
ユーザーサポートの課題は何でしょうか?
アプリの開発者は機種の多さによるバグや不具合に、
運営者はユーザーとのコミュニケーションに悩まされています。
特に声として多いのが、
問い合わせが来た時に「ユーザーの機種を特定できない」ということです。
やはり、リテラシーの高いユーザーばかりではないためスマホの機種特定にも何往復もメッセージのやりとりをしなくてはならず、そこがアプリ運営側にとっては必要以上の手間・ストレスになっていることが多い。
例えば「Android」という言葉でさえ通じず「ドコモの白いやつ」という返答が返ってきたり、ということはザラにありますよね。
アプリのユーザーサポートの手段は複数あると思います、メール・twitter・WEBフォームなど、どのように行うのが良いのでしょうか?
もちろんどの方法でも問題自体はないと思いますが、
それぞれメリットデメリット・運用時のポイントの違いがあるかと思います。
例えば「アプリヘルプ」を使う場合は、アプリ内でやりとりが完結するためユーザーからメールアドレスを教えてもらう必要がありません。
一方でメールを使うケースでは、問い合わせフォームにメールアドレスを入力してもらう際にユーザーがアドレスを誤入力した場合は返信ができないし、キャリアメールの場合はPCからの送信をブロックしていて返信が届かないこともあります。
またメアドは個人情報なのでアプリ運営側としては持っておきたくない。アプリ内に(フリーのライブラリなどで)問い合わせフォームを実装する場合は、匿名での質問を受け付けたほうが良いケースもあるかもしれないです。
他にユーザーサポートに関して多い声はありますか?
そうですね、アプリ開発者への対面ヒアリング時にあがった意見は、
・一つ星レビューが多くつくと平均点を上げるのが大変。
・忙しくて問い合わせに返信できていない。
・レビューのネガティブコメント以外に、ユーザーのポジティブな気持ちを知りたい。
・アプリはレビューに書かれ一方通行、コミュニケーションでストアの評価を上げたい。
といったものがありました。
逆に、一般ユーザーはどのような問題を抱えているのでしょうか?
実はアプリのユーザーにもヒアリングを実施しました、
その中であがったユーザーサポートに関する意見は、
・レビューを書いたが対応されなかった。(他に同様な書き込みも多数あったのに)
・レビューの中のトラブルに対応していないように見えるアプリが気になる。
・レビューにコメントを書くが伝わっているか分からない。
など、想像以上にアプリの運営者とのコミュニケーションが取れないことに関する不満が多いということがわかりました。
アプリヘルプについて
御社では「アプリヘルプ」というユーザーサポート支援サービスを提供されています、このサービスはどんなサービスなのでしょうか?
アプリヘルプはユーザーがアプリ内からダイレクトに問い合わせができる仕組みです。
実装はSDKを設置してもらうだけで大丈夫です。現在はAndroidのみで提供しています。(iOSは準備中)
アプリユーザー側としては問い合わせする際に、わざわざWEBサイトにいってメールや電話をしたりするのは面倒です。そこで「アプリからダイレクトに問い合わせが出来たら良いのでは」と考えて開発をしました。
その際に「ユーザーの機種情報」も自動で取得することが可能です、
これもヒアリングの結果、アプリ運営側の要望の声として「アプリ上で問い合わせをダイレクトで行える、その際にユーザーの機種情報(端末情報)が一緒にとれる」がダントツに多かったので実装しました。
アプリヘルプ管理画面:
「アプリヘルプ」をつくったきっかけは?
元々、当社では実機検証サービスをやっていました。
昔はガラケーのサイト検証の依頼が多かったのですが、iPhone発売以降アプリの検証を目的とした依頼が増えてきていて、
そこで昨年2013年に10社以上にヒアリングして出た課題のひとつが、
「ユーザーサポートに困っている」という問題でした。
具体的にはひとつひとつの問題に対処する手間と、ユーザーコミュニケーションの難しさです。そこでユーザーとのコミュニケーションを解決するために考えた仕組みがアプリヘルプです。
アプリヘルプはどのようなアプリで使われている?
サービス自体をスタートして間もないため、数社が一般公開アプリで使ってくれているという状況です。ひとつは「タッチ!あそベビー」という子ども向けの知育アプリでご利用いただいています。
そのアプリでは何か良い結果が出ていますか?
まだデータは十分に溜まっていませんが、
「問い合わせの総数が増えた」という結果は出ています。
元々そのアプリではWEBフォームに誘導して問い合わせ対応をしていましたが、
アプリヘルプに切り替えたことで問い合わせ数が1.5~2倍くらいに増えたようです。
なるほど、その他はどういう所に魅力を感じているのでしょうか?
この知育アプリの場合は、課金に関するトラブルの問い合わせが多いので、
「課金をしてくれている良質なユーザーを大切にする」という意味ではとても価値があることだと捉えていただいているようです。
知育アプリということでユーザーもお母さんが多く、スマホのリテラシーが高くない方が多いというのもあり、アプリヘルプを使うことでユーザーの機種情報がすぐわかるようになったのもよかったねとおっしゃっていました。
例えば「あなたのアプリ・機種はバージョンが古いのでアップデートしてください」など、機種情報がわかると原因が判明しトラブル解決がスムーズになるので、対応コストも削減できるということですね。
メールアドレス・ツイッターでのサポートと比べてアプルヘルプをつかうメリットは?
やはり明確なのは機種情報がわかることですね。
あとはアプリ運営側から回答を返信した際に、プッシュ通知でユーザーに知らせることができる点も特徴です。また、高いレベルで満足解決した場合に使う機能として「ユーザーにレビュー依頼をする」ボタンもあるんですけど、これは空気をよみつつ問題解決した(ユーザーが満足した)タイミングでだすのがコツですね。笑
管理画面内に過去の問い合わせ履歴も集約されるので、
進捗管理や過去の問い合わせの管理も楽になることもメリットだとは思います。
利用料金はいくらでしょうか?
年間で5万円です。1アカウントで5アプリまでつかえます。
管理画面は3人まで使用可能です。
「まずは試しに使ってみたい」という方も多いと思うので無料期間も用意してあります。ストアに公開してから1ヶ月は無料でつかえますので、興味を持っていただいた方はまずは無料版で試してみてもらえると良いのではと思います。
海外向けのアプリも使えますか?
英語版は用意していますので、
英語圏向けのアプリであれば問題なく使えます。
最後にメッセージをお願いします。
我々はアプリヘルプの提供を通じて、アプリデベロッパーがユーザーサポートをしやすくなるようにサポートしていきたいと考えています。
ユーザーとのやりとりに関しては大きく2種類あります。
1、ユーザー側からの問題を解決する(トラブルシューティング系)
2、運営側が欲しいもの、建設的な意見を吸い上げる(感想・フィードバック系)
この2種類は性格が少し違いますが
アプリヘルプに関しては機種情報が把握できるという点で、前者の「トラブルシューティング系」のほうが相性は良いと考えています。
今後は「2のフィードバック系」も開発者の声をききながら、
機能追加してカバーしていきたいと考えています。
ユーザーとのコミニュケーションをスムーズにすることで、アプリの評価が高くなって、アクティブユーザーが増えて・・・という良い循環にもっていければ良いなと思います。
アプリヘルプ:http://www.applihelp.com/
取材協力:株式会社KSK
広告企画編集:アプリマーケティング研究所
おわりに
ありがとうございました。
ユーザーサポートに関しては、実際は皆さん「やらなきゃやらなきゃ」と思いながらも忙しくて手が回っていなかったり、やはりDL増加や収益化の部分に目が行ってしまいがちだという事情もあると思います。
GooglePlayのレビュー欄を見ていてもユーザーからのコメントに返信しているアプリも10%も絶対にないというか、ほとんどないですよね。
KSKさんがアプリヘルプを開発するにあたって収集した、
リサーチ結果をまとめたものを見せていただいたのですが、
アプリ開発者側は、
・問題の解決策をユーザーに知らせたら「ありがとうレビュー」がついた。
・サポートの回答を3日放置して、一つ星を食ったことがある。
などの体験談も多く、ユーザーサポートとレビューは密接につながっていると感じました。
一方アプリのユーザー側にアンケートをした結果を見てみると、
・レビューにコメントを書くが伝わっているか分からない。
・レビューの中のトラブルに対応していないよう。
・レビューを書いたが対応されなかった。
のように「ユーザーがアプリを評価する」という目的ではなく「ユーザーである自分の意見を聞いてくれ!」という心理でレビュー投稿している様子が見受けられました。アプリヘルプを使うかどうかは別にしても、「要望・不具合はコチラ」みたいな窓口を用意しておくこともひとつ検討の余地がありそうです。
ご興味がわいた方はアプリヘルプのサイトを覗いてみてください。(1ヶ月間は無料で使えるそう)
機種情報が取得できるという点ではAndroidの方が相性は断然良さそうです。あとは、サポートが多く発生するアプリであれば「対応コスト削減」という意味で価値があるかもしれません。