今回は「スマホでYouTubeに夢中になる子どもたち」について調査しました。子どもがYouTubeに夢中になる理由、YouTubeがおよぼした「教育への良い影響」など。
※本記事は「子ども(5歳以下)がスマホ(タブレット)で遊ぶ」と答えた主婦(12名)に、インタビューを行った結果を元に作成したコンテンツです。
1、YouTubeは「中毒性の高いおもちゃ」
お子さんが「スマホでYouTubeを見ている」とのことですが、どのくらいの時間見ているんですか?
Aさん:うちの子は一日3~4時間くらいは見ています。もう「Youtube中毒」といわれても仕方ないくらいです。
ヒマさえあればスマホを持ってきて、私の肩を「トントン」ってしてくるんですよ。それは「スマホのロックを解除しろ」っていう意味なんです。笑
Bさん:うちも少なくとも「やめなさい」というまでは、タブレットで「新幹線」の動画をずーっと見ています。
でも「持ち運べるテレビ」と考えたら、自然なのかもしれません。
Cさん:うちは「1日1時間まで」と決めていますけど、「YouTubeって最強のおもちゃだな」と思います。これほど「中毒性の高いおもちゃ」はない。
しかも、親にとっても、いろいろと都合が良いんですよね。「レンタルDVD」みたいに返しにいかなくてもいいですし、無料で見られますし。
どうして、そこまでハマってしまうんですかね。
Aさん:YouTubeがすごいのは「一本目の動画」だけ検索して再生してあげると、あとはずっと一人で見ていられるんですよ。
例えば、動画の下とかに「関連動画」が出るでしょ? あそこから動画をずっとたどっていけるから。あとは「自動再生」みたいなのもありますよね。
そのおかげで、子どもが「好きな動画」をずっと見続けられる仕組みになってる。文字がわからなくても。そこはよく出来ていますよね。
Bさん:そうそう、YouTubeって「終わりどころ」が存在しない。
テレビやDVDだと、どうしても「飽き」が来ちゃう。「同じモノ」を繰り返して見るしかないので。
なるほど。ほかに気づいたことはありますか?
Cさん:あと「子どもが好きに動かせる」というのもハマる理由かも。子どもは「リモコン」って使いませんけど、YouTubeは「タッチ」で操作できる。
気に入らなければ、すぐ「次の動画」にいけますし、「自分の思い通り」に見られるのが、楽しいんでしょうね。
Bさん:最近うちの子は「広告スキップ」までマスターしてます。文字は読めないのですが、「広告をスキップ」とでてくると、押して飛ばしている。笑
Aさん:うちもそれやってますね。ちゃんと「最後まで見ないといけない広告」なのか「何秒かするとスキップできる広告」なのかも、覚えています。
そこまで、つかいこなしているんですか。
Bさん:うちの子は「音声検索」をよくやります。マイクを押して「アンパンマン」とかしゃべると、子どものふにゃふにゃした発音でも認識してくれる。
検索は「虫眼鏡マーク」だし、音声検索は「マイクのマーク」だし、アイコンがあれば、文字が読めない子どもでも、「音声検索」がちゃんとつかえます。
夫が「音声検索」をやる人なんですよ。それを見て、真似して遊んでいるうちに、覚えちゃった感じでしたね。
Cさん:うちの娘は、文字が読めないのに「キーワード検索」をやろうとした結果、なぜか「加山雄三」の動画にたどりついていました。
たぶん「か・や・ま」って、ぜんぶ母音だからですね。それで適当にタッチしていたら、予測変換で「加山雄三」が出てきたんだと思います。笑 (【訂正】「母音」ではなく「あ段」ですね)
具体的には「どんな動画」を見ているのでしょう?
Aさん:一番気に入っている動画は「おもちゃ動画」ですね。親子で「アンパンマンのおもちゃ」とか「トミカ」を開封して、遊んでいるようなやつ。
例えば、YoutTubeで「アンパンマン」と検索するとすごい数がでます。「せんももあいチャンネル」や「かんなあきらチャンネル」をよく見ています。
Cさん:うちもそういうの、ずっと見ています。とくに大人じゃなくて「子どもがおもちゃで遊んでいる動画」って、見ていて楽しいみたいですね。
あと、意外におもちゃの動画を見ていても、「このおもちゃが欲しい!」とはならないのが不思議。どちらかというと「見て満足する」感じです。
あ、でも「誕生日プレゼント何にしようか?」っていうときには、動画でみた「アナ雪のビーズアート」を選んだりもしていました。
Bさん:うちは「ゲーム実況」の動画を見てますね。「にゃんこ大戦争」と「マインクラフト」の2つがすごい大好きで。スマホゲームも遊んでいます。
「ゲーム実況」が好きなのは、たぶん「(最終的には)負けないから」だと思います。大人が「強いキャラ」をつかっていたりするのが、楽しいんだと思います。
2、どんな影響が出ているのか。
スマホやYouTubeによる「子どもへの影響」って、何かでていますか。
Aさん:これは「スマホの影響」だと思うんですけど、テレビの画面を「タッチ」して、動かそうとしていることがありました。
もちろん、テレビをタッチしても動かなくて。それで、テレビをバンバン叩いてました。あと、パソコンの画面をタッチしてることもあったかな。
Bさん:それあります! びっくりしたのが、テレビの「クイズ番組」の3択問題を「タッチ」で回答しようとしてたんですよ。2歳の娘なんですけど。笑
でも、生まれて初めてつかうのがスマホ(タッチパネル)という状況だと「そうなるのも無理はないのかな」という気もします。
なるほど、それは予想外でしたが、たしかに納得ですね。
Cさん:うちはスマホというか「YouTubeの影響」だと思いますけど、「テレビCM」に対してすごい怒っていることがあります。
テレビで好きなアニメを見ていて、途中でCMに入ると「これじゃない!」「さっきのに変えて!」って怒るんですよ。笑
YouTubeに慣れすぎて「CMはスキップできるもの」だと思っているのかな。「CMに対しての耐性」みたいなものが、下がってるのかもしれません。
逆に「良い影響」も出ていたりするんでしょうか。
Aさん:そうですね、YouTubeって「良いところ」もありますよね。
うちは子どもが「お医者さんごっこ」をしている動画をみていたら、「歯磨き」をいやがらないようになりました。
Bさん:私がはじめに「YouTubeは使える!」と思ったのは、子どもが赤ちゃんのとき、「夜泣き対策」として、効果バツグンだったことです。
「赤ちゃんが泣き止むCM」って知ってます? 「タケモトピアノ」とか「大塚美容整形外科」とかのCMです。
それを検索して見せてみたら、すごい効果がありました。
Cさん:YouTubeは「英語教育」にも効果があると思いますよ。最初は「英語の教材」を買って見せていたんですけど、すぐ飽きちゃって。
YouTubeに「英語の子ども向け番組」って、いっぱい動画があるんですよ。それを見せてみたら、めちゃめちゃハマッてしまって。
例えば「Baby Big Mouth」とか「Busy Beaver」とか。やっぱり「自分が好きなやつを見る」のが一番。
驚いたのが、子どもに「この色なあに?」って聞いたとき、「Yellow」とかネイティブの発音で、いきなり話しはじめたことがあって。
あとフランス語の「1、2、3」も、いつの間にか覚えていました。最近はテイラー・スウィフトの「Shake it off」を歌いながら踊っています。
「子どもがスマホをいじっている」というのは、街中でもよく見ますか?
Aさん:街中でも「子どもがスマホで遊んでる」という光景は、よく見かけます。レストランでママたちがおしゃべりしている間に、子どもが遊んでいたり。
Bさん:私はスーパーで買い物をしていると、ベビーカーの上で赤ちゃんがスマホいじっているのを見ます。あと「幼稚園の送り迎え」の自転車の上とかも。
Cさん:あと「電車の中」とか多いかも。「外で何かを待っているとき」って、子どもがグズりやすいから。
「グズったときの最終兵器」として、スマホに頼っているお母さんは多そうですよね。
編集後記
もともと「(5歳以下くらいの)子どもはスマホで何を遊んでるのか?」を調べるつもりでしたが、あまりに「YouTubeを見ている」という話が多く、今回の記事になりました。
こうした、生まれて間も無いときから、スマホをいじって育つ「スマホネイティブ」たちが育つと、一体どういう感覚になっていくのか、気になるところです。
▽余談ですが、他にはこんな意見がありました。
・「寝る前にふとんでYouTube」が日課になっている。(4歳娘、40代ママ)
・「見せすぎは良くない」と思いつつも、ついつい与えちゃう。(2歳息子、30代ママ)
・「変な動画」にたどりつくのが心配。一度「ヘビを燃やす動画」を見ていた。(3歳息子、20代ママ)
・スマホを見つけると、いつも触りたそうにする(2歳息子、20代ママ)
・スペイン語の「トイ・ストーリー」を勝手に見てた。子どもに言語は関係ない。(2歳息子、20代ママ)
・ふとんに潜り込んで「ホームシアター」みたいにして見てる。(2歳息子、20代ママ)
・あまりにハマるので「ママのスマホはYouTubeは見れない」とウソをついてる。(3歳息子、20代ママ)