「借金100万円ガチャ夫」に「インスタで肉質チェック女子」など、2016年に出会ったスマホユーザー9つのトレンドまとめ。

2016年12月13日 |
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今年、若いスマホユーザーを中心にインタビューをして、印象的だったユーザー行動やトレンドなどを9つまとめました。

※全体を正確に調査したものではありません、あくまで参考までにご覧ください。

<目次>
1、若者が「インスタで検索」している3つの理由。
2、スマホで「文字を読まない」若いユーザー。
3、音声検索は「キッズ」と「シニア」に浸透中?
4、日本のソシャゲユーザー(100万借金ガチャ夫、廃課金ヘソクリ主婦)
5、早送りレシピ動画は「時短・邪道・受け身」がウケている。
6、なんでも「スクショ」してシェアされる時代(LINEでの悪口や失言も)
7、スマホ時代の「テレビ視聴」について。
8、写真加工で「セミプロ化」するインスタ女子。
9、SNSの普及により「ハプニング/サプライズ」の価値が上がった。

1、若者が「インスタで検索」をする3つの理由。

インスタで「検索」する人を、想像以上にたくさん見かけました。なお、女子大生100人に聞いてみたところ、49%が「インスタ検索している」という結果に。

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では、どうして「インスタ検索」なんてつかうのでしょう? なにが便利なのでしょうか。グーグル検索じゃダメなのでしょうか…。

そこで、いろいろな人に話を聞いて、内容をまとめてみたのですが、おおよそ以下3つの理由に、分類することができるように思いました。

・ホントのことを知りたいから(プロの「宣伝写真」より、素人の「リアルな写真」が真実)
・写真は文字よりも直感的だから(スクショしてシェアもしやすい)
・そもそも「何が知りたいのか?」を知るため(その後、改めて「グーグル検索」する)

それぞれ簡単に、具体例を紹介したいと思います。

ホントのことを知りたいから。

とある大学生の方は、インスタ検索で「焼肉店にいった人の写真」をチェックして、「ホントに肉質が良いか?」を検証するそうです。

つまり、お店のホームページの写真では「すごくおいしそう!」であっても、実際のところは「写真ではよく見せているだけではないか?」と、疑われているわけですね。

とくに、いまの若い女性は「自撮りを加工する」のも当たり前ですし、お店の写真が「盛ってあるかどうか」も、敏感に分かってしまうのかも。

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「写真検索」は「文字検索」よりも直感的だから。

ふたつめは「文字よりも写真のほうがいい」という意見。「グーグル検索」は文字ばかりで疲れてしまう、とまでいう方もいました。

また「写真はスクショして送れるから、情報と感情をシェアしやすい」という利便性もあるようです。

smapho2016_instaline

ひとつ、補足しておきたいのは、これは「グーグル離れ」が起きているというより、用途による「検索のつかい分け」がはじまっているのでは、ということ。

実際に「スマホ検索」について、アンケートをしてみたのですが、スマホにおいても「検索エンジン」は、頻繁につかわれているようです。

smapho2016_spsearch

そもそも「何が知りたいのか?」を知るため。

三つめが、そもそも自分が「何を知りたいのか?」を知るために、インスタで検索するという行動です。

たとえば、クレープのレシピをしらべたいときに、インスタで「つくりたいクレープ」のイメージを膨らませてから、クックパッドで「レシピをキーワード検索する」という方がいました。

テキストでの「キーワード検索」をするために、その前にインスタで「インスピレーション」を得るための検索をしている、という感じでしょうか。

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2、スマホで「文字を読まない」若いユーザー

SNS育ちには「短くてわかりやすい」がスタンダードである。

今年、スマホで「文字を読みたくない」という人に、たくさん出会いました。中でも、アメリカの女子大生の意見は、とても参考になります。

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「メールなんて読んでいない」という若者

また、すこし関連する話で「メールなんて読まない」という意見も印象的でした。

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おそらくですが、若いユーザーたちはスマホを「長文を読む端末」だと認識していない、ということなのかなという気もします。

たとえば、大人の例でいうと、テレビのニュース番組がはじまって、画面いっぱいに文字がでてきたら、「うわっ、読むのめんどくさい」と感じるのではないでしょうか。

そういう、「ビジュアルでみることが前提」のメディアにおいて(とくに受け身のとき)、文字が出てくると「めんどくさいなあ」と思ってしまうのかも。

3、音声検索は「キッズ」と「シニア」に浸透中

スマホの「音声検索」なんて、日本だとあまりつかわれてない、そんな印象がありますが、うまくハマっている意外なユーザーも見かけました。

YouTubeで「音声検索」をつかう子ども。

まず、文字が読めない「小さな子ども」のみなさん。子どもには「YouTubeで好きな動画を検索したい」という切実なニーズがあります。

文字が読めない子どもにとって「音声検索」は革命的です。ただ「アンパンマン」としゃべるだけで、欲しい動画がでてくるわけですから。

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スマホ操作に「音声検索」をつかうシニア。

そして、もうひとつは「シニア」に音声検索がウケているようであること。理由としては「スマホの操作方法」を覚えなくていいから。

こちらについては、大阪でスマホを売っている家電店員さんに、聞いた話が参考になるかと思います。

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4、日本のソーシャルゲームユーザーたち

今年、いろいろな「ソシャゲユーザー」に聞いたお話のなかから、印象的だったエピソードを、いくつかピックアップしてご紹介します。

「黒猫のウィズ」で愛を深めて結婚した主婦

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100万円を借金してまで「ガチャ」を回したかった二児の父

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「ログレス」に200万円を課金した主婦。

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サバイバル型の「イケメン課金システム」にハマった女性

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5、レシピ動画は「時短・邪道・受け身」がウケてる

Facebookなどで見かける、オシャレな「早回しレシピ動画」。これは「時短・受け身・邪道」の3点がウケているようです。

時短:動画を見ただけで「何切りにする」「こうコネる」とわかるのが良い。
邪道:フライパンだけでつくる「ギョウザもどき」など、ササッとできる「邪道っぽさ」が良い。
受け身:Facebookに流れてくる動画を見て、冷蔵庫に材料があったらつくる。

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そして、クックパッドなどの、従来型「レシピサイト」と「早回しレシピ動画」では、かなり用途がちがっている、という意見も参考になります。

この2つは「競合するのでは」と考えていたのですが、実際は「役割が大きく異なっている」というのが、正しい認識なのかもしれません。

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6、なんでも「スクショ」してシェアされる時代。

「スクショ」は誰かにシェアするもの。

スマホになって「スクショ」がとても普及しました。女子大生に「スクショ」について、アンケートをとってみた結果がこちらです。

ポイントとしてはこの2つでしょうか。
・スクショを多くの人が「シェア」していること(100人中81人)
・シェアする先としては「LINE」がメインになっていること(81人中66人)

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LINEでの悪口も「スクショ記録」が当たり前。

たとえば、LINEで「おもしろ発言や悪口」を発見したら、「アイツ、あんなこと言ったんだよ」と、ほかの人にスクショで送るのも、当たり前のことになっていると。

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7、スマホ時代の「テレビ視聴」について

スマホ時代になって「テレビ視聴」に変化は起きているのか。以下は、女子大生に「テレビとスマホ」について、聞いたときにでてきた意見。

一瞬でも「つまらない」になると、スマホが時間をうばいにくる。

テレビがつまらないシーンに突入すると、スマホがその「スキマ時間」に入り込んで、テレビから時間をうばってしまうことも。

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LINE通話をつなぎっぱにして「一緒にテレビを見る」

また、LINEを「つなぎっぱ」にして、友だちと一緒にテレビをみると、より「テレビ視聴がたのしくなるよね」という意見もありました。

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8、写真加工で「セミプロ化」するインスタ女子

インスタグラムなどの影響なのか、女性を中心に「写真加工スキル」というのが、すごく高まっているように感じました。

「おじさんのキス顔」もキレイに加工されてしまう。

こちらは「汚めなおじさんのキス顔」を、なんとかして「オシャレっぽい写真」に変えてくださいと、実験的に大学生に依頼したものです。

結果、さまざまな加工アプリで改造され、「韓国のイケメン風にしました」と戻ってきたのですが、ホントにオシャレっぽくなっていました。

ただのおじさんの写真が、「美白アプリ」でヒゲを塗りつぶされ、「ヘアアプリ」で髪の毛は増毛されて、「フィルター」をかけられ、オシャレ写真化してしまったのです。

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スマホで「背景の加工」も消してしまう。

また、加工されているのは「自撮り写真」ばかりではありません。

たとえば、みんなで雨の日に写真をとったとき、足元に置いた「カサ」がうつってしまったら、それを加工で「消してしまう」なんてこともできるそうです。

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9、SNSの普及により「ハプニング/サプライズ」の価値が上がった。

SNSが普及したことで、みんな心のどこかで「ハプニング/サプライズ」が起こることを、求めるようになっているのではないか、と感じます。

なぜなら、SNS上でたくさんの「シェア/いいね」を集めることができるため。「体験のレアリティ」にレバレッジがかかりやすくなった、というか。

インスタで「サプライズボックス」が人気である理由

インスタでは「サプライズボックス」という、プレゼント箱のような形の、手づくりのメッセージボックスが流行っているそうです。

これは、プレゼントした相手の「感動している様子」を撮影できて、その動画をインスタにアップして、「自分がほめられること」も含めて人気になっているとか。

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※箱を開けると、飛び出す絵本のような仕掛けで、中から手紙や写真がでてくる。

いいねが欲しいばかりに「ネタ画像」をとってしまう。

ツイッターで注目を集めるために、「ネタ画像」をとっているという大学生。

まず、友達にエキストラとして協力してもらい、わざわざ学校の教室で「授業中」のような演技をしてもらって、その中でふざけたポーズをとる

すると、ツイッターで「授業中になにやってんのwww」的なリアクションとともに拡散されていくと。

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アメリカには「いいね交換アプリ」も出現。

アメリカでは、インスタで「いいね」を交換するアプリも出現。まったく「いいね」がつかないよりは、無理にでも増やしたほうが、幸せな気持ちになれるという意見も。

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本記事は、noteで配信している「月刊アプリマーケティング」より、ピックアップしてお送りいたしました。もしスマホユーザーのトレンドなど、追いかけたい方は、本編もチェックしてみてください。

月刊アプリマーケティング
https://appmarketinglabo.net/appmarketing-magazine/

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アプリマーケティング研究所編集部 アプリのマーケティングメディアです。アプリの売上を伸ばす施策やデータが学べるマガジン「月刊アプリマーケティング」もスタートしました。最近の記事は新サイトにて更新しています。取材申請はコチラのページから。
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