「スマホ動画は昼休みに見る人が多い」LINE田端氏がおしえるスマホ時代のゴールデンタイム。

2014年06月19日 |
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サイバーエージェント社のセミナー(「IPM~時代をリードするマーケターのための実践型セミナー」)よりLINEの田端さんの講演をお届けします。

LINEメディアの特徴や、動画広告市場の話などの理解を深めることができる内容です。

「国内約5,100万人のユーザーを抱えるLINEを活用した新たなマーケティング手法」LINE株式会社 上級執行役員 田端 信太郎さん

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(※写真はLINEマーケティングセミナーで撮影したもの)

LINEの全体状況

今4億3,000万人までユーザー増えている、涼しくなる前ぐらいうちには5億人いけるかなと思っている。

そして、ほとんどが海外ユーザーになってきている。このグラフを作った時は海外比率85%だったが、今は国内12%、海外88%。日本国内のユーザー数は5,100万人。

台湾は人口3,000万人に対しLINEユーザー1,700万人、タイは人口6,000万に対し2,400万人という状況。アジアパシフィックに非常に強いメディアになってきている。

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スマートフォン×動画について

アメリカでは2017年には1兆円の史上規模に

Eマーケットがだしたデータでは、今アメリカではTVCM全体の予算規模の1割まで、WEBの動画の方が伸びてきている。完全にスマホ含めたネット動画が、メジャーになっている。

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日本の動画広告はまだまだだが成長市場。

アメリカと比較すると日本はまだまだ。TVCM全体を占めてるネット比率は2017年でも3.6%と低い。

ただ、あと3年で600億円規模(今の倍)ぐらいまでいくはず。スマートフォンの動画広告市場は、成長マーケット。

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実はスマホはセカンドスクリーンではない。

「スマホで動画を見る」ということが当たり前になってきている。

スマホで動画を見てるユーザーの比率は全体で平均32%、スマホユーザーのみに特化した集計では6割近い人が動画を見ている、タブレットと比べてもスマホの方がはるかに高く、PCと比べても変わらないレベル。

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アジアはスマホ先進国。

アジアではスマホの普及率も非常に高い、香港、シンガポール、マレーシアなどでは、若者にとってスマホこそがメインで動画コンテンツを見るデバイス、TVのような感じになっている。

よく、「スマホはセカンドスクリーン」と言うのですけど、実態としてはTVの方がセカンドで、スマートフォンの方がファーストなんじゃないか。

所得の関係もあり、各個人の部屋にTVがないようなアジア圏ではより傾向が強まっているはず。スマホ×動画というところは世界でも非常に重要な領域になっている。

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「TV・PC・スマホ」どれかではなく3つを行き来している。

「動画の見られ方」の特徴も調査会社を利用してリサーチしている。

スマホの広告営業をしていると「今の人はTVは見ません」と言いたくなるけど、そういう人はあまりいなくて、TV・PC・スマホ、3つをマルチスクリーンで行き来しているのが実態。

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昼休みにスマホで動画を見る人が多い。

場所・時間もスマホの特徴、例えば「昼休みにスマートフォンで動画を見る人」が非常に増えているのは面白いデータ。

ファーストフードの「14時以降にはじまるカフェメニュー」みたいな広告を、TVで朝の時間帯に見ても忘れちゃうが、昼休みにスマホの動画広告で見てもらえれば、買ってもらいやすいはず。

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スマホ時代のゴールデンタイムは「電車の中」

スマホは通勤中・隙間時間に見てもらったり、リビングじゃなくてオフィスで見てもらいやすいという、TVやPCと違った特徴がある。

今、ゴールデンタイムはリビングルームじゃなくて、電車の中などの隙間時間がゴールデンタイムなのかもしれない。

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LINE「フリーコインVideo」について

LINEの動画広告「フリーコインVideo」

LINEでは、「フリーコインVideo」という動画広告を今年の春から導入している。

ニールセンさんの調査によると、今日本の総ネット利用時間の20%がLINE占めているそうで、そのLINEの中に動画広告を流せるというメニュー。

ユーザーに動画を見てもらうためのインセンティブとして、視聴を完了したユーザーにはLINEのスタンプとかが買えるバーチャルなコインを2コイン(2円相当)プレゼントしている。

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「暇だから動画広告を見る」という人が多い。

よく「バーゲンハンター的な人が多いんじゃないですか?」と懸念をいただくが、スタンプ1個買うために100コインいるので「内職感覚でコインが欲しい」というのは効率が良くない。

逆に「暇だからなんとなく面白いものないかな」というユーザーが実際の視聴ターゲットではほとんど。動画を無理に見せつけるようなウザさはないかなと思っている。

提供できているのはAndroid版のみ、LINEのAndroid版は、日本国内でも今2,500万人以上(LINE全体6割近く)。

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(※LINEのAndroid版のDAUは58%とのこと。へー!)

LINEフリーコインは10-20代女性に強い。

LINEのメディア特性を、(1)LINEユーザー全体、(2)スマホユーザー全体、(3)LINEの中でフリーコイン見に来てる人、という3つのセグメントで見てみたところ、フリーコインユーザーは若い女性が多い。

フリーコインは59%の方が女性と多く、一番注目すべきなのは12-19歳のゾーンの比率の多さ。

(1)LINEユーザーでは15%、(2)スマホユーザー全体では約10%ですが、(3)フリーコインでは32%をも占めている。

20代まで含めると6割近く。大多数が20代、あるいは10代若いユーザーに対してリーチできることがメディア特性。

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15秒・30秒(最長120秒)などの時間でCMを見ることができるが、見終わらないとコインがもらえないので、7割の人が視聴を完了する。

特殊なのは、動画を見終わった画面に企業さんのサイトやアプリのダウンロードページへのリンクを埋めることもできるが、リンクのCTR(クリック率)が非常に高い。実際のCTRを見ると30-50%が多く、最高60~70%までいく。

1視聴の単価は基本20円、100万ビュー以上の場合は1視聴10円。基本的には動画の視聴数(ビュー)で課金だが、クリック保証型の動画メニューもある。

取材協力:LINE株式会社、株式会社サイバーエージェント

編集後記

海外のアプリを見ていると特に、動画広告は増えているように感じる、あと全画面のインタースティシャル広告も日本よりかなり多い。

あと、昼休みにスマホで動画を見ているっていうのもおもしろいね。

ちなみにYoutubeのトラフィックって公開されていて(ここ参照)、日本に絞って見てみると、たしかにお昼(12-13時)にアクセス伸びている日が多い。

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※スマホもPCもタブレットもまぜこぜなので、スマホに絞ったらもっと顕著に12-13時が伸びているのかもしれない。

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アプリマーケティング研究所編集部 アプリのマーケティングメディアです。アプリの売上を伸ばす施策やデータが学べるマガジン「月刊アプリマーケティング」もスタートしました。最近の記事は新サイトにて更新しています。取材申請はコチラのページから。
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