アプリは有料で売れないからゲームとして売る。「BLOODMASQUE」のテレビCMに込められたメッセージ。

2013年08月23日 |
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スクウェアエニックスが「BLOODMASQUE」という 、
iPhone、iPad向けのアクションRPGアプリをリリースしました。

bloodmasque_sc

実際にやっていないのでわかりませんが、
イケメンがヴァンパイアを倒すゲームのようです。

グラフィックがとても綺麗で、
個人や中小ではなかなかつくれない感じです。

今回は「BLOODMASQUE」のテレビCMを見ていて、
感じたことをひとつ、徒然なるままに書きたいと思います。

「BLOODMASQUE」のテレビCMの演出から感じたこと

「BLOODMASQUE」は有料アプリ(600円)+アイテム課金と、
チャレンジングなビジネスモデルのアプリで、

プロモーションも、予算をかけて積極展開していて、
日本国内でもテレビCM、ネット広告(adwords)などを実施しているよう。

そんな「BLOODMASQUE」のテレビCMでは、

CMの最後のほうに、
ゲームパッケージが、アプリのアイコンに変わって、
値段のメーターが、数千円(4ケタ)から600円に変化するという演出があります。

bloodmasque_price

これは”有料アプリが売れない”という事実を承知の上での、
「アプリとしてではなく、ゲームソフトとして見てくれよ。
このグラフィックの新作ゲームが600円と思ったら安いだろ?」

という、メッセージなのではないかと感じました。(たぶん)

ユーザーから見ると、「アプリ」として考えると、
「基本は無料」という形式に慣れてしまっているので、

AppStoreに「BLOODMASQUE」が600円で並んでいるのを見たら、
「なんだよ有料か」「600円高すぎ」と言われてしまう。

それを、テレビCMやネット広告を使って、
「新作ゲームとして考えたら600円は安いし買おう。あのアプリ欲しい。」
という状態にして、AppStoreでアプリを指名買いさせる。

ということがしたいのかなと。
(ユーザーの「アプリ無料当たり前」という枠組みを取り払いたい。)

ちゃんと検索でたどりつくように、
カタカナ「ブラッドマスク」でAppStore検索ひっかかるようにしてますし(当たり前か)。

bloodmasque_search

比較対象を変えると、相場が変わる。

この「BLOODMASQUE」の話と通じるところがあるのですが、

モノを売る時には、
「どこのカテゴリ・比較対象に入る商品なのか?」、
見せ方を変えるだけで、消費者に与える印象が大きく変わることがあります。

例えば、グリコのポッキーの事例。

ポッキーはおなじみコンビニやスーパーで売っているお菓子ですが、
ポッキーの高級版「バトンドール」が、めちゃくちゃ売れているそうです。

batondor

料金はなんと20本481円。
通常のポッキーの3倍価格。

でも売れていると。

売れている理由にひとつの仕掛けとして、
・大阪の2箇所のデパート(百貨店)限定で販売。
・デパ地下に並ぶことで価格帯を上げる。

という演出をしているそうで、

つまりこれは、
スーパーに並ぶポッキーが属している「お菓子」というカテゴリ(比較対象)を、
百貨店に並べることで「ギフト」「高級お菓子」というカテゴリ(比較対象)に変えて、
料金に対しての妥当さを演出しているということです。(パッケージとか材料とかそういうのもある。)

batondor_con_hyakka

比較対象が変わると、
同じ値段・同じ性能の商品であっても、
ユーザーが持つ印象が変わってしまうわけですね。

こういう一見不合理な現象が起きることも、
マーケティングのおもしろいところです。

アプリに置き換えてみる。

例えば、これをアプリに置き換えて考えてみると、
有料300円の快眠アプリがあったとして、

それを目の前の人に売る時には、

「快眠アプリが300円です、うちのアプリは他アプリに比べて機能はコレコレで…」
比較対象:アプリ
料金相場:無料が基本の世界

というよりも、

「これはアプリだけど快眠グッズ。毎日の快適な睡眠をたった300円で買える。」
比較対象:快眠グッズ
料金相場:数百〜数万円

「これはスマホに入るストレス解消グッズ。ストレス軽減を一回きりの300円で手に入れられる。」
比較対象:快眠によるストレス解消グッズ
料金相場:数百〜数万円

と説明をしたほうが、
「安い」と思ってもらえやすそうです。

ただ、アプリストア上では似たような機能のアプリも多く、
表現自体もテキストでの説明文や、スクリーンショット画像でしかできないので、
そう簡単にはいかないよというのは実際問題ありますが、

アプリのサービスページをつくるときなどは、
このようなところを頭に入れて設計すると、
コンバージョン率が大きく変わってくる可能性があるのではないでしょうか。

うまく書けた気がしないですが、ぜひご参考まで。

それにしても「BLOODMASQUE」はどうのように収益化する作戦なのでしょうか、
普通に考えると有料アプリの販売で、開発コスト・テレビCMなどのコストを回収するのは、
アプリ内課金が相当相当相当盛り上がらないと、厳しいと思います。

アプリでまず世界でだして、その後反応が良かった国でプレステで出すとか、
何か単発ではない戦略を考えているのでしょうか?

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アプリマーケティング研究所編集部 アプリのマーケティングメディアです。有料マガジン「月刊アプリマーケティング」もスタートしました。【配信提携】LINEニュース【過去連載】週アスPLUS、マックピープル。アプリの取材申請はコチラのページから。
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